2023/07/06
こんにちは。院長の谷田です。
7月に入るといよいよ夏本番。
旅行やキャンプ、マリンスポーツといった
レジャーがたくさん楽しめる季節です。
日ごろの疲れを癒やすべく、
お子さんの夏休みやご自身の休暇に合わせて、
計画を立てている方も多いのではないでしょうか?
しかし、そんなせっかくの「楽しみ」も
突然の「歯の痛み」に悩まされては台無しです。
むし歯や歯周病にも注意が必要ですが、
実は『気圧性歯痛(きあつせいしつう)』という、
旅行中だからこそ起こりやすい歯の痛み
が存在します。
◆飛行機に乗ると起こりやすい症状
飛行機が離陸する際や着陸するときに
「耳がつまる、痛くなる」といった症状が
出る方もいらっしゃいます。
これは、機内の気圧が変化することで、
鼓膜の内側と外側で
「気圧の差」が生じてしまうためです。
こうした
「飛行機に乗った際に起こりやすい身体の異常」は、
ほかにも「お腹が痛くなる」
「気分が悪くなる、吐き気を催す」
といったものもあり、
航空会社の案内でも注意喚起されています。
そして、そのなかには
「歯痛」もしっかりと紹介されているのです。
◆「気圧の変化」が歯痛の引き金に
飛行機に乗ると歯が痛む原因は、
耳のときと同じく「気圧の変化」です。
皆さんは、機内に持ち込んだスナック菓子が、
次第に膨らんでいくことがあるのはご存じでしょうか?
これは、飛行機の高度が上がって周囲の気圧が低くなると、
「袋の外側から抑える力」よりも、
「内側の押し返す力(圧力)」のほうが
強くなるためです。
実は、「飛行機に乗ると歯が痛む理由」も
これと同じです。
歯の内側には
「歯髄腔(しずいくう)」という
神経の詰まった空洞があります。
気圧が下がるとスナック菓子の袋と同じように、
内側の圧力のほうが強くなり、
歯の痛みを引き起こしてしまうのです。
このような気圧の変化によって生じる歯痛を
『気圧性歯痛』といい、
飛行機だけではなく、登山やダイビングなどでも
起こりやすいと言われています。
◆楽しい旅行やレジャーの前に歯科でチェック!
特に、むし歯や治療中の歯は、
気圧性歯痛が発生する可能性が高くなります。
もし、これから旅行やレジャーへ行くにも関わらず、
治療が必要な歯や、治療中の歯を放置している方、
また「しばらく歯科を受診していない」という方は、
楽しい思い出を作るためにも、
事前に歯科で検診を受けておくことを
おすすめいたします。
当院では、
皆さまのお口に関するお悩みを解決できるよう
スタッフ一同、全力で治療に取り組んでいます。
「旅行前に治療を終わらせたい」などのご希望があれば、
精一杯サポートさせていただきますので、
いつでもお気兼ねなくご相談ください。
タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
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2023/07/06
こんにちは。歯科医師の村重です。夏も本番という感じで、
日ごとに暑さが増していますね。子供の頃は夏の方が日が長く、
遊べる時間が多かったので好きでしたが、今はダメですね(笑)。
暑さに負けずに頑張っていこうと思います。
さて、みなさんは”口内炎が治らない”、
“水ぶくれが口の中に何度もできる”といった経験をしたことはありませんか?
それはもしかすると「粘液嚢胞」という疾患かもしれません。
口の中には「大唾液腺」と「小唾液腺」と呼ばれる唾液の生成機関があります。
大唾液腺は耳下や顎下・舌下、
小唾液腺は口腔粘膜やのどの粘膜などに存在しています。
小唾液腺からは細い管が無数に出ており、
管を通じて唾液が口内に分泌され、口の中の粘膜を湿らせています。
この唾液腺から出ている管が傷つくと、詰まったりもれたりして、
唾液が正常に分泌されずに粘膜の下に溜まってしまうことあります。
これが「粘液嚢胞」と言われています。
その原因としては、誤って唇や頬の内側などを噛んでしまったり、
ぶつけてしまったり、外傷性の場合が多いです。
歯並びが悪い人や口内炎の患者さんは、粘液嚢胞にかかりやすい傾向があるとされています。
また、唾石がある場合にも、粘液嚢胞が発生しやすくなると考えられています。
そうして出来た傷が治るときに、
唾液を出す管が詰まってしまうことによって粘液嚢胞が生じます。
下唇を噛む癖なども粘膜を傷つける原因となるの好発部位は下唇ですが、
唾液腺がある所はどの部位にもできます。
粘液嚢胞は潰れて治ってしまう事もありますが、
繰り返していくうちに繊維化して硬くなり、丸い形になってだんだん大きくなってしまいます。
治療法としては、前述のように自然に治ることもあるため、
粘液嚢胞を生じたばかりであれば 暫く経過をみるのも良いのですが、
自然治癒しない場合には治療が必要になります。
切開などで内容物を出しただけでは 一時的に小さくなっても再発するため、
嚢胞だけでなく原因になった小唾液腺も摘出します。
術後は、多少腫れます。予後は、取り残しをすると再発することがありますが、
悪性化することはありません。また再発を予防する為に、
悪い習癖(咬唇癖、吸唇癖)などがあればその改善や、
のう胞部に接触する歯や、かぶせ物の鋭い角があれば除去して再発防止することも大切です。
状態によっては提携市中病院等に紹介させてもらうこともありますが、
気になる症状がある方は一度診察にお越しください。