すでに自分の歯が20本以下の患者さん!!諦めないで!!

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

すでに自分の歯が20本以下の患者さん!!諦めないで!!

こんにちは、歯科医師の加藤です。
今回は、「すでに自分の歯が20本以下の患者さん!!諦めないで!!」
というテーマでお話ししたいと思います。
以前から、健やかな高齢時代を迎え、
過ごす為に「8020」は確かに大切な目標です。
その中で、すでに自前の歯が20本以下になって
部分入れ歯や総入れ歯になっている患者さんも多いはずです。
そこで、入れ歯を入れても意味はないのだろうか?
という疑問になってしまいます。
私が思うに「8020」の意味するところは、

「気持ちよく食事が出来る咀嚼能力を保つことが老後の健康に役立つこと」

この点からいえば、
自前の歯が20本以下になったからと言って諦めるのは早いと思います。
治療方法は、多岐にわたります。
①両脇の歯を整えてブリッジにする方法
②部分入れ歯にする方法
③インプラントにする方法
などです。
ここで、嫌がられがちな入れ歯でも、
上手に使えば強い味方なのです。
例えば、寝たきりを招く脳卒中や骨粗鬆症、
または脳神経の萎縮によるアルツハイマーなどの予防に
咀嚼能力の回復と無関係ではありません。
入れ歯によってある程度まで咀嚼能力は回復できます。
つまり、歯が無くなっても入れ歯を使うことで、
20本以上ある患者さんには及びませんが、
入れ歯のない状態よりかなり咀嚼状況がよくなると思います。
新しい入れ歯に口の中がなじむには、
一定の期間が必要でなじみの度合いを診て、
入れ歯を少しずつ調整していくことが必要なのです。
噛めるようになっても所詮入れ歯は入れ歯で、
元の歯と同じように噛めるわけではないことは
頭の片隅に置いてもらいたいものです。
その限界を理解しつつ、
入れ歯と上手に向かい合ってもらえば、
入れ歯も強い味方になり得るかもしれません。
自分の歯で30回噛むところを
入れ歯では50回噛んで唾液に分泌を促すことで
食べ物を消化しやすい状態にして胃に送り込んでください。
ご高齢になることで唾液の分泌量は、
減少する傾向にあります。
入れ歯をせざるを得なくなった場合は、
神様が咀嚼回数を増やして唾液の分泌を促してくれたのだと思って
しっかり噛んで食事を楽しんでください。

近年、戦争、飢餓がなくなった日本。
わが国では、ほとんどが病気で亡くなっています。
病気になりにくい健康作りは食生活!!
よく噛めて食事を楽しむ!!
ことだと私は、思っています。
そこで、最後に以下の6つを提案して締めくくりたいと思います。
①調理の工夫で多様な食生活を
②サラダ、スープなどの副食から食べる
③バランスのとれた食生活を
④おいしく楽しい食事の時間を
⑤良くカラダを動かす
⑥食の知恵を身につける

以上の項目に気を付けて
毎日の食生活を楽しんで過ごしていただけたらと思います。
良い、1日を!!