審美治療(補綴治療)
なぜ、被せ物と歯茎の境目が黒く見えるのか?
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「以前入れた差し歯が隣の歯と合っていない」「歯茎の境目が黒く見えてしまう」などと言ったお悩みをお持ちの方が多くご来院されます。高額な自由診療ではないからと諦めているようですが、実は審美治療で一番重要なのは詰め物・被せ物の精度です。
保険診療と自由診療の大きな違いは、詰め物や被せ物の素材です。逆を言えば、基本的な治療技術は一緒、すなわち、ブラックライン(被せ物と歯肉の間が黒っぽく見える現象)の理由である適合精度は、保険診療と自由診療で大差がないのです。
その精度を上げるのが拡大精密治療です。拡大鏡を使用して被せ物と生体を適合させるために数ミクロンで治療しています。当院では歯科医師も歯科技工士も拡大鏡を使用しています。これにより、保険診療でも精密で生体と調和がとれた被せ物ができます。
保険診療の特徴と限界
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日本の歯科医療は、保険適用内の治療が主流です。当院では、保険適用内であっても患者さまに満足いただける治療に努めています。
しかし、材質や仕上がりのご要望によっては自由診療による治療をお勧めする場合があります。なぜなら保険適用内の治療には限界があるからです。特に、審美歯科では材料や治療方法が決まっているため仕上がりや治療結果に反映します。
当院では、一つの選択肢として自由診療による治療方法のご提案をしています。お気軽にお問い合わせください。
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保険適用の前歯
前歯の審美治療で保険適用されるのは、プラスチックと張り合わせた被せ物の「硬質レジン前装冠」に限られます。審美性の追求ではなく、治療することに焦点を当てた素材です。
下記のような短所があります。
- 平均5~6年で黄色っぽく変色する
- 前歯の色が他の歯と合わなくなる
- 天然の歯と同じような艶や質感が出せない
- 耐水性に乏しく、汚れの付着や口臭が発生する場合がある
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保険適用の奥歯
奥歯の審美治療で保険適用されるのは、「銀歯」と呼ばれる金属製の被せ物に限られます。
銀歯にすると、手前であればあるほど笑ったときに金属のギラつきが目立ちます。患者さまご本人が気にならなくても、周りで気になる方は少なからずいらっしゃいます。
当院の審美歯科
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自由診療について
患者さまのご予算が許す限り数多くの選択肢の中からご希望に応じた材質や治療方法を自由に選べます。
納得できるまで時間をかけて丁寧に治療でき、被せ物と歯と歯の間の隙間もできるだけなくせるため、むし歯のリスクも軽減できます。
自由診療とは、現代の歯科医療技術と歯科医師の能力を引き出した治療をご提供できるものです。口元に自信を持って生活できること、口を健康に保つために治療に価値を感じる患者さまには、自由治療のご検討をお勧めします。
クリーニング
専用器具を使って歯の表面に付着した汚れを取り除きます(PMTC)。
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ホワイトニング
歯の内部に作用して、歯そのものの色調を薬剤で科学的に白くコントロールする治療法です。当院では2つのホワイトニングを選択できます。
デュアルホワイトニング
1ヶ月を目安に、月に4回当院でレーザーホワイトニングを行った後、ご自宅で専用のマウスピースと薬剤を使ってご自身で行っていただきます。個人差はありますが1回のレーザーホワイトニングでも白さを実感できます。
ホームホワイトニング
歯型に合わせたマウスピースと薬剤を使用しご自宅で行うホワイトニングです。時間をかけて歯を漂泊します。効果が出るまで個人差はありますが、2週間から4週間の期間が必要です。
※個人差がありますので、希望の方は歯科医師とご相談ください。
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セラミッククラウン、インレー
全てセラミック(陶器)で作られた被せ物です。歯科医療界では、健康のためお口の中をノンメタル(金属をなくす治療)にしていく方向にあります。金属アレルギーの方も安心してお選びいただけます。
また、透過性に優れ天然歯に近い仕上がりになるため、見た目が気になる方にお勧めです。
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セラミックe.max
e.maxは高強度ガラスセラミックです。強度がありながら天然歯に近い摩耗性を持っているため、歯に優しい素材です。透明度があるため、天然歯のような修復物の製作が可能になりました。審美性、強度、価格ともにバランスのとれたオールセラミックです。
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ハイブリッドセラミッククラウン、インレー
セラミックに硬質レジンを加え、陶器の審美性と耐久性と硬質レジンの扱いやすさを融合した被せ物です。ブリッジやインプラントの人口歯部分に使われるほど幅広い対応力をもっていますが、色調がセラミックに劣ります。金属は使用していません。
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ゴールドクラウン、インレー
金合金でできた被せ物です。金は安定した金属で、金属の溶けだしによる歯茎の変色や金属アレルギーが起こりにくくなります。また、適度な柔らかさがあるため、歯に適合しむし歯になりにくくなります。噛む力が強く、あまり見えない奥歯に適しています。
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ファイバーコア
神経がない歯に入れる補強のための芯です。ガラス繊維の束にレジンを浸しています。保険が適用されるコアと違い、金属を使用していないので歯茎の変色やアレルギーの心配がありません。
また、被せ物の審美性を失うことなく柔軟性に富み被せ物を痛めません。一番の利点は歯が割れにくくなることです。
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スマイル義歯
固定する金属のバネがない義歯です。見た目が自然で義歯を入れているかほとんどわかりません。また歯に引っ掛けないため、周囲の歯に負担がかかりません。
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フィット義歯
中央部分を薄い金属で覆った義歯です。吸着し落ちにくく、金属が熱を伝えるため、保険の義歯ではわからない食べ物の温度を感じられます。壊れにくいため、総入れ歯の方にお勧めしています。
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色合わせについて
当院では、被せ物や義歯を患者さまする場合、症例によっては技工士が診察に立ち会い色合わせを行っています。患者さまのご希望やご状況に合わせた技工物を作成するよう努めています。