5月休診日情報-西宮市の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

5月休診日情報

虫歯の種類と治療について

こんにちは。歯科医師の柏谷です。

前回は虫歯の原因と予防について書かせてもらいました。

今回は虫歯の種類と治療について書かせてもらいます。

CO(シーオー)

まだ欠けてない初期の虫歯です。

放置すればC1と言われる次の段階に進行していきます。

治療は毎日の歯磨きとフロス、歯科医院でのフッ素塗布によって

虫歯の進行をとめることができます。

 

C1(シーワン)

虫歯が歯の1番表面(エナメル質)にとどまっている状態です。

治療は虫歯をとったあと、

CR(コンポジットレジン)とよばれるプラスチックで穴を埋めます。

この段階では、症状がないので麻酔も必要ありません。

症状が無いため歯科医院での早期発見、早期治療が大事になります。

C2(シーツー)

虫歯が1番表面のエナメル質だけでなく

エナメル質の内側の象牙質とよばれるところまで

虫歯が進行しています。冷たいものや甘いものがしみたり

噛んだ時に痛みがでる場合があります。

治療はC1と一緒のプラスチックの時もあります。

もっと大きい場合は銀歯やセラミック等の詰め物になります。

症状が出るため治療の際には麻酔が必要です。

C3(シースリー)

虫歯が象牙質の内側の神経まで進行しています。

冷たいものでしみたり噛んで痛いだけではなく、

熱いものがしみたり、何もなくてもズキズキ痛みます。

ここまで進行すると歯の神経をとる根管治療が必要になります。

歯の神経をとるので抜歯ではないので歯は失われませんが、

脆くなるため歯の寿命が短くなります。

根管治療が終わった後は銀歯やセラミック等の被せ物になります。

C4(シーフォー)

虫歯が進行しすぎて歯の根っこだけになっている状態です。

根っこの周りに膿が溜まり歯茎が腫れることがあります。

この状態になると痛みはなくなることが多いです。

この時の治療は抜歯になります。

抜歯した後はインプラント、ブリッジ、

義歯の中から選ぶ必要があります。

 

虫歯が進行していくと症状がひどくなり、

治療も大掛かりになっていきます。

早く治療ができれば痛みが少なく麻酔も必要ない場合が多いです。

早期発見、早期治療のためには歯科医院に行って検診が必要になります。

iceでしみる

こんにちは、川村です。

最近、日中暖かくなってきました。

職場近くのスーパーで、アイスが食べたくなり久しぶりに

アイスを食べました。

 

ということで、アイスといえば冷たい、冷たいといえばしみる、

しみるといえば、知覚過敏症。

知覚過敏についてです。

 

  • 1知覚過敏症って何?

象牙質知覚過敏症(Hypersensitive Dentin (Hys))のことで、

歯ブラシの毛先が触れたり、冷たい飲食物、甘いもの、

風にあたった時などに歯に感じる一過性の痛みで、特に齲蝕(虫歯)や

歯の神経(歯髄)の炎症などの病変がない場合にみられる症状を言います。

 

 

  • 2歯の構造

歯というのは、表面をエナメル質という組織で覆われています。

しかし、エナメル質という組織は歯の全周を覆っているわけではありません。

エナメル質の下には象牙質という組織があります。

この象牙質ですが、エナメル質とは違いがあります。

有機質・無機質の割合、硬度など違いは多数ありますが、

今回のことで言えば、細管の存在です。

象牙質には、象牙細管(象牙質にある細い管)と呼ばれる構造物あります。

電子顕微鏡でしか見えない小さな物です。

この象牙細管は歯髄(歯の神経)の所までつながっています。

つまり、この象牙細管に刺激が伝わってしまうと

神経が感じてしまいしみてしまうのです。

ちなみに、エナメル質には細管はありません。

通常、象牙質はエナメル質に覆われているので、

こうした痛みを感じることはありませんが、

極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも温度が

内部の象牙質に伝わって、歯が痛みを感じることもあります。

しかし、様々な理由で象牙質が露出すると、

刺激が神経に伝達されやすくなり、知覚過敏が生じるようになります。

象牙質が内部の神経にまで刺激を伝えるのは、

象牙質の中にある無数の小さな管状の構造物があることによります。

この小さな空隙は加齢などにより、少しずつ塞がってくることもあります。

このような場合には知覚過敏は起きません。

したがって象牙質が露出している時には必ず知覚過敏が

起きるということではありません。

歯肉が退縮して歯が長く見えてしまった高齢の方全員が、

しみる症状がでているかというと・・・、必ずしもそうとは言えません。

  • 3象牙質が露出する原因

1.歯肉退縮

 歯肉の位置は加齢とともに少しずつ下がってきます。

それに伴って歯根が露出し、象牙質がむき出しの状態になります。

このような象牙質表面では、歯ブラシが触れたり、温度変化などの刺激で痛みを

感じることがあります。

持続時間は長くても1分以内で、時間が経てば痛みは消失します。

歯の表面に歯石がたくさん付いているような場合、それを取り除いた時にも同様

の状態となり、歯石をとっている時にも器具が象牙質表面に触れたり、水をかけ

て処置をするので、知覚過敏と同様の痛みを感じることがあります。

 

2.破折

歯が破折してしまい象牙質が露出することがあります。

破折時には、残っている歯に亀裂が入っていることもあります。

亀裂の状態にもよりますが、歯の神経の部分にまで細菌が侵入して

炎症を起こすこともあります。

 

3.摩耗、酸蝕症による象牙質露出

摩耗、酸蝕によりエナメル質がなくなると象牙質が露出します。

すり減り具合により症状が出る場合があります。

 

 

  • 4治療

 1.知覚過敏用歯磨きの使用

 歯の神経の周囲をカリウムイオン(K+)が多く取り巻いていると

神経の細胞が興奮しにくくなるということを利用し、

硝酸カリウムという成分を配合した歯磨き剤を継続使用していきます。

 

2.知覚過敏抑制剤の塗布

露出した象牙質の内部の小さな空隙を、歯と同じような成分の結晶や、

その他様々な物質で封鎖することで、歯の神経への刺激の伝達が

遮断されて伝わりにくくなります。

 

3.露出した象牙質の被覆

知覚過敏のある象牙質表面を樹脂やセメントで被覆します。

 

4.抜髄

知覚過敏は一過性の痛みですが、痛みの持続時間が比較的長いような場合や、

その痛みが非常に激しい場合には、歯の神経を取ることもあります。

あくまでの最終手段になります。

 

基本的には虫歯ではないので、削って治すことはありません。

表面をコーティングする方法が一般的です。

しかし、あくまでもコーティングなので、歯磨きなどの原因で

剥がれることがあります。

口腔内は、過酷な環境なのです。

必要に応じ重ね塗りが必要な場合もあります。

もちろん虫歯が原因で歯がしみることはあります。

気になる方は早めに診てもらいましょう。

「歯の外傷について〜歯をぶつけた時どうしたら良い?〜」

こんにちは、歯科医師の村重です。

桜の花が満開を迎え一気に春らしくなりましたね。

今年は久しぶりにお花見に行きましたが

やはり外で過ごす時間は気持ちが良いですね。

これからの季節、暑くて耐えられなくなるまでの時間を

大切にしていこうと思います。

 

前回(1/11分)から「歯の外傷」についてお伝えしていますが、

今回はその続きとなります。 

 

④脱臼、脱落(歯が抜け落ちた)

 歯が抜け落ちた(脱落)場合、条件がよければ再植が試みられます。

受傷から歯科医院を受診するまでの時間が短く、

歯の周りの組織の損傷が軽度で、脱落した歯の保存状態がよいほど、

再植の予後も良好になることが期待されます。

抜け落ちてしまった歯は洗ったりはせずに、

専用の保存液または牛乳、どちらもない場合は

口腔内に入れて歯科医院を受診してください。

かみ合わせを確認しながら、脱落した歯を元の位置に戻して、

固定を行います。歯肉からの出血が多い場合は縫合を行い、

止血を図ります。固定は通常2~6週間くらい行います。

従来、乳歯は原則として再植は行わなかったのですが、

最近では限られた条件の中で再植が試みられています。

脱落した歯がなくなってしまったり、

再植が困難だったり、歯根の破折で抜歯になったりと、

外傷で歯がなくなった場合も対処が必要になります。

歯の外傷はおもに上の前歯に起こりやすいので、

見た目も悪くなり、また発音や食べることに影響がでます。

永久歯では一般的に入れ歯、ブリッジ、

インプラントなどの治療法があげられ、

歯並び・噛み合わせやその他の状況に合わせて

適当な治療法を選ぶことになります。

一方、乳歯や学齢期に永久歯がなくなった場合は、

次の永久歯が生えるまで、または顎の成長が止まるまでは、

調節のしやすい入れ歯タイプの装置を使うことが多いです。 

 

 ⑤変色、腫脹(歯の色の変化、歯茎の腫れ)

歯を打ったあと、歯の色が変わってくることがあります。

受傷してすぐに 起こりやすい赤みをおびた変色は、

神経(歯髄)の中の血管が損傷して充血や内出血を生じたものと考えられ、

充血が治れば歯の色も回復することがあります。

一方、数か月して徐々に歯の色が黒ずんでくる場合は、

神経(歯髄)が死んでいる可能性が高くなります

(若い永久歯の場合など、そうでない場合もあります)。

さらに色が悪くなったり、根の周囲に病気ができて

歯肉が腫れてくることもあります。

エックス線写真などで定期的に観察していれば、

根の周囲の病気を早く発見して、根の治療を行うことができます。

根の周囲の病気が大きくなってからですと、

歯を保存することが難しくなります。 

 

 

以上のようにそのときの状態によって対応法は様々ですが、

共通して言えることは受傷後は可能な限り速やかに

歯科医院を受診して欲しいということです。

特に歯が欠けたり、抜け落ちたりした場合は

受傷からの時間が予後に大きく影響するため、

是非とも頭の片隅に留めておいて下さい。

前癌病変について

皆様、こんにちは。歯科医師の西田です。

日々診療に携わっていると、気になるお口の中の異変に、時折遭遇することがあります。皆様は、前癌病変と呼ばれる状態をご存知でしょうか?

前癌状態、前癌病変とはその名のとおり癌になる手前の状態・病変のことで、後者の方が癌化する確率が高いとされています。例えば、肝臓癌については肝硬変、大腸癌については大腸ポリープや家族性ポリポーシスなどが当てはまります。それでは、口腔癌についての前癌病変、前癌状態について代表的なものを紹介します。

口腔癌の前癌病変には白板症、紅板症が挙げられます。

・白板症

 

口腔白板症とは1978年のWHOの診断基準によれば「口腔粘膜に生じた摩擦によって除去できない白色の板状あるいは斑状の角化性病変で、臨床的あるいは病理組織学的に他のいかなる疾患にも分類されないような白斑」と定義されています。高齢者に好発し、50~70歳代に多く、性別では男性に多く傾向があるとされています。発生部位は頬粘膜、舌、歯ぐき、上顎や舌の下の粘膜など。原因は定かではありませんが、タバコ、アルコール飲料、合わない被せ物や欠けた歯による刺激、ビタミンA,B複合体の欠乏、糖尿病、高脂血症、ホルモン失調などが誘因になりうると言われています。癌化率は4.4~17.5%とされています。

治療方としては症状が重くなければ誘因と考えられるものを除去した後に経過観察します。重いものについては粘膜の外科的切除を行う場合があります。

・紅板症

紅板症とは、白板症と同様に頬粘膜、舌、歯ぐき、上顎などに好発するものです。粘膜に発赤したビロード状の紅斑ができ、50~60歳代に発症する頻度が高いです。極めてまれな病変ですが癌化率が40~50%と高いと言われています。治療方法は、外科的切除を行った後に長期の経過観察を行っていくことが多いです。

次に前癌状態について、代表的なものを紹介していきます。

・扁平苔せん

口腔粘膜に慢性的な炎症が起こり、白いレース状の模様となって現れます。頬粘膜が好発部位ですが、舌、歯ぐきにも見られることがあります。自覚症状は、刺激痛、口の荒れを感じることがあります。お口の外にも発症することがありますが、お口の中では慢性の経過をたどり、多くは出来たり消えたりを繰り返します。癌化する確率は0.4~6%とされています。
通常口内炎は、1~2週間くらいで治るものですが、いつまでも治らない、出血する、痛みが続く、盛り上がってきた、硬い部分がある、などの症状がある場合は、ご相談ください。症状によっては、口腔外科に紹介させていただくこともあります。