乳幼児期の反対咬合(受け口)について-西宮市の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

タニダ歯科医院ブログ

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乳幼児期の反対咬合(受け口)について

こんにちは、歯科医師の森岡です。
本日は保護者の皆様にも気づきやすい、
乳幼児期の反対咬合(受け口)についてお話させていただきます。

そもそも反対咬合(受け口)とは?どういう状態のことをいうのか。
本来正常の噛み合わせでは、下の前歯は上の前歯の後方に位置します。
反対咬合とはその前後関係が逆になっている状態で、
下の前歯が上の前歯より前に出てしまっている状態のことをいいます。

それでは何故反対咬合(受け口)になったのか?
歯並びの不正には必ず原因があります。
遺伝的要因ももちろんありますが、乳幼児期の不正咬合は
悪習癖や筋肉のバランスのくずれなどの後天的な要因が
大きく影響していると考えられています。
またその時点で原因となる要因(トリガー)を取り除くことで、
早期改善が見込まれます。
逆にその要因(トリガー)を放置しているとどうなるのか?
乳歯列期では下顎の位置は固定的ではなく成長によって
どんどん変化していきます。乳幼児期の反対咬合(受け口)を放置しておくと
前歯を使った食育ができず顎の骨を正しく育成することができません。
その結果、6歳ごろに前歯が乳歯から永久歯に生え変わり始めても、
成長不足の顎に合わせた反対咬合(受け口)が定着してしまいます。

反対咬合(受け口)に関しては治療に介入する時期が非常に重要です。
保護者の方からお子様のお口をみて「なにかおかしいな」と感じたら
様子をみてはいけません。反対咬合(受け口)が定着する前の
早い段階で原因を除去し、正しい成長過程に誘導してあげることが大切になってきます。

悪習癖や筋肉のバランスの崩れなど後天的な要因からの
反対咬合(受け口)のお子様にはいくつかの特徴があります。

・上唇の圧力が強い
・口周りの筋肉の緊張がない
・舌の位置が正しくない、下がっている
などです。

お口は歯や口唇、舌、口周りの筋肉といった様々な機能が合わさり、
正しく機能することでようやく正しく発育します。
この機能をきちんと改善しておかないと、
せっかく並んだ歯並びも後戻りの可能性が高くなったり、
歯列不正につながる可能性が高くなります。

最近では口周りの筋肉の状態や舌の位置を正しい位置(低舌位から挙上)へと
誘導する小児用のマウスピースのような装置もあります。

大人になってからの矯正治療も可能ですが、
骨の完成前に適切な治療を行った方が治療期間も短く、
患者様自身の負担も小さくすみますので、
気になることがありましたら、気軽にお声がけください。

無症状でも油断禁物!? レントゲンで発見される隠れた病気

 

こんにちは。院長の谷田です。

 

2月16日は日本で初めて
天気図が作成された「天気図記念日」だそうです。

天気や気圧、風速などを
地図上に描いたものが天気図。
これによって初めて天候の流れを可視化できるように
なったといわれています。

 

ちなみに歯科診療における
可視化(見える化)といえば
「レントゲン検査」を欠かすことはできません。

 

歯科の病気の中には自覚症状がほとんどなく、
レントゲン検査で偶然発見される病気が
いくつか存在しています。

 

今回は、そうした病気の中から
代表的なものを3つ、ご紹介していきましょう。

 

 

 

 

◆レントゲンで見つかる病気や症状1
 歯根吸収

 

歯根吸収
主に歯のケガや矯正治療が原因で、
歯の根っこ(歯根)が少しずつ
溶けて短くなる現象です。

 

しかも、一度溶けてしまった歯根は元に戻らず、
短くなりすぎると歯がグラグラしたり、
抜け落ちたりすることがあります。

 

初期の段階では症状がないため、
レントゲンを撮らなければ
なかなか発見に至りません。

 

 

 

 

 

◆レントゲンで見つかる病気や症状2
 顎骨嚢胞(がっこつのうほう)

 

嚢胞(のうほう)とは
体の中に作られる袋状の病変で、
中でも「あごの骨」の中にできたものが
顎骨嚢胞(がっこつのうほう)です。

 

 

 

最初のうちは
痛みや腫れといった自覚症状がなく、
知らないまま放置されてしまうことも
珍しくありません。

 

放置された嚢胞は次第に大きくなり、
歯の位置がズレたり、
顔の形が変わったりする原因になります。

 

 

レントゲンでは、こうした
自覚症状の乏しいお口の異常にも、
いち早く気づくことができます。

 

 

 

 

◆レントゲンで見つかる病気や症状3
 歯の位置や生え方などの異常

 

本来あるべき位置や向きに
歯が生えていない、あるいは
「歯の数が足りない」「多い」といった異常も、
レントゲンで偶然発見されることがあります。

 

 

中でも代表的なのが、
横向き・斜め向きに生えている「親知らず」です。

 

 

 

このような親知らずを放置すると、
歯ぐきの腫れ
痛みを繰り返すことも少なくありません。

 

また、「歯の数の異常」なども
レントゲンを撮らないと
なかなか気づくことができません。

 

放置すると、
大人になっても永久歯が生えてこなかったり、
「歯並び」や「かみ合わせ」が
悪くなったりすることがあります。

 

 

 

 

◆レントゲン検査で
 むし歯・歯周病以外の病気もチェック!

 

歯科のレントゲン検査には
むし歯や歯周病の有無、
進行状況を知るだけではなく、
自覚症状のないお口の異常を
早期に発見できる
メリットがあります。

 

病気に早く気づくことで
将来的なリスクに対応できるほか、
病状が悪化する前に
適切な治療を受けることが可能です。

 

 

このようにレントゲンは
お口の状態を正確に調べる手段として
非常に効果的です。

 

また、患者の皆さまもご自身の状態を
より深く理解することができます。

 

皆さまに安心して治療を受けていただけるよう
スタッフ一同取り組んでまいりますので、
ご不安なことがあれば
いつでもお気兼ねなくお声がけください。

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
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歯石は「ただの汚れ」にあらず!

 

歯を守るための力のコントロール ⑮

こんにちは、歯科医師の武田です。

「歯を守るための力のコントロール」について数回にわけて

お話しさせていただいております。

どうぞよろしくお願いします。

 

◆ インプラントの咬合

 

天然歯とインプラントが混在する口腔内において長期的に安定した

結果を得るためにはインプラント埋入位置・方向も重要であるが

骨、インプラント体、上部構造、咬合、咀嚼が一体となるように

咬合付与し機能させる必要がある。

 

インプラントと天然歯は根本的に異なる点が構造的にも機能的にも

多数ある。特に、インプラントに歯根膜組織が存在しないことによる

圧感覚受容器の欠如からくる感圧能力の低下や咬合圧下での被圧変位量は

装着時の咬合調整とその後の咬合状態の管理を天然歯以上に難しくさせている。

 

天然歯の被圧変位量については、1.4~2.3Kgの垂直圧を受けた時に

8~28㎛沈下するとされ、一方でインプラントの被圧変位量は3~5㎛に過ぎない。

よって、インプラントと天然歯が混在している症例では、軽度の噛みしめ時に

同時に接触させると強度の噛みしめ時に天然歯が沈下するため、

インプラントのみによって全咬合圧を受けオーバーロードとなる。

これを避けるためにインプラントプロテクテッドオクルージョンが

1994年にMischに提唱された。これは顎骨に埋入されたインプラントは

歯根膜をもたないため、機能下での被圧変位量が小さい、また感覚受容器を

介した神経筋機構による下顎運動の調整性が劣る。

これらに起因するインプラントへのオーバーロードを回避するため、

インプラントの咬合高径を低くし、咬頭嵌合位で28㎛(歯根膜の変位可能分)

の緩衝隙を与える様式。

 

 

また1997年にRangertはインプラント上部構造への咬合接触について

①咬合面の中央に付与する

②咬頭傾斜を緩くする

③咬合面の面積を小さくする

④動揺のある隣在歯と均衡させる調整を行う

⑤臼歯部の1歯欠損の場合、咬頭嵌合位は弱い咬合付与にするべき

としている。

 

SheridanやMichalakisによれば、咬合力とは

①強さ

②持続時間

③分散

④方向 の4つの因子からなり、

インプラントの咬合のゴールはこれら4因子が基本であるとしている。

すなわち、力の方向はインプラント体に対して圧縮力となるようにし、

剪断力より圧縮力に強いことから、水平や側方の力よりも

インプラント体の長軸方向に力を与えるべきである。

一方で、一定量の咬合力は骨のリモデリングにつながり、そうでなければ萎縮する。

しかし、あるレベルを超えると骨吸収の引き金となる可能性がある。

また、咬合接触の付与は1点より複数点のほうが

カンチレバーによる曲げモーメントがはたらかないと報告されている。

 

スクリュー固定かセメント固定かでも、両者ともに利点・欠点があるが

インプラント補綴に付与する咬合接触点を長軸寄りにするという点では

スクリュー固定はアクセスホールがインプラントの長軸中心部に存在するため

圧倒的に不利で咬合接触部がインプラントの軸心からズレることによって

側方力が生じやすい。

オーバーロードはインプラント周囲の骨吸収(マージナルボーンロスMBL)

の加速因子となる可能性を指摘したうえで、

これにプラーク起因のインプラント周囲炎が重なると頸部の骨吸収は

憎悪するとし、上部構造への好ましくない咬合力を軽減することにより、

生物学的・機械的トラブルを減らすことができる。

さらにオーバーロードによるMBLはインプラント体とアバットメント界面

のマイクロムーブメントにより周囲炎を発症させる、逆に言えば、

咬合調整をしっかり行い、インプラント体への曲げモーメントの力を最小限にし

オーバーロードにならないようにすれば機能後のトラブルは抑制できる

 

Lambrechtsらは臨床研究でインプラントの対合歯は1年後に

大臼歯部で29㎛、小臼歯で15㎛のエナメル質の摩耗が発生するとし、

これが起因した咬合力の方向の変化や早期接触の発生する可能性を指摘。

すなわち、最善の咬合を付与したとしても歯列、周囲組織は経時的に変化する

ということを念頭に置いてインプラント治療を計画したい。

 

 

歯の健康、美しさを保つには、

定期的なクリーニングがとても大切です

ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。

ご来院お待ちしております。

 

 

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