国民健康保険-西宮市の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

国民健康保険

こんにちは。訪問歯科医師の村山です。

保険証のおはなしを続けてきましたが今回は訪問診療で特に確認する事の多い国民健康保険と、高齢者の医療保険について紹介していきます。

国民健康保険は被用者保険に加入していない地域住民を対象とする保険で、市町村国民健康保険(以下「市町村国保」)と国民健康保険組合(以下「国保組合」)があります。

 

・市町村国保
自営業者、農林漁業従事者など、被用者保険に加入していない各市町村区域内の住民を対象とする。ただし、生活保護世帯は除く。保険者は各市町村と特別区(東京都)。
・国保組合
300人以上の同業種の事業、業務に従事する人が都道府県知事の許可を受けて設立できる。主な職種は医師、歯科医師、薬剤師、弁護士、税理士、建設業者など。

高齢者の医療保険では70歳以上75歳未満の人は、それぞれが加入する医療保険各法にもとづく高齢受給者となり、75歳以上は後期高齢者医療制度の対象者となります。

 

 

 

・高齢受給者
医療保険の加入者(協会けんぽ・組合健保・船員保険・共済組合・国保の被保険者・国保組合の組合員および被扶養者、退職被保険者)で、70歳を迎えた人が75歳になるまでは高齢受給者の扱いになる。ただし、寝たきりなどの認定を受けた後期高齢者医療制度の対象者は除外される。なお、申請の必要はない。
・後期高齢者医療
75歳以上および65歳以上75歳未満で寝たきりなどの認定を受けた人については、加入している医療保険の医療給付の対象からはずれ、後期高齢者医療制度による医療を受けることになる。医療の開始時期は満75歳になる誕生日または寝たきりなどの認定を受けた日からが対象になる。

〈公費負担医療〉
・生活保護法による医療扶助
憲法25条の理念にもとづき、国が生活に困窮する程度に応じて国民を保護することで最低限度の生活を保障し、自立を助けることを目的にした制度。医療扶助などの保護は申請にもとづいて行われる。医療扶助を受けたい人は福祉事務所長に保護申請する。ただし、急迫した状況にある場合は、例外として申請がなくても保護が行われることになる。
歯科医療に関しては、「保護変更申請書(傷病届)」と「医療要否意見書」(指定医療機関が記入)を福祉事務所などに提出すると、「生活保護法医療券・調剤券」が発行される。生活保護を受給すると、その日から国民健康保険および後期高齢者医療保険の被保険者資格は喪失する。給付内容としては医療保険に加入していない場合(生保単独)は全額が生保で給付されるので、一部負担金は発生しない。社保との併用の場合は、社保の自己負担割合分について生保が適用されるので、この場合も一部負担金は発生しない。ただし「医療券」の「本人支払額」欄に金額の記載がある場合は、患者から直接その額を限度として徴収する。

「保険証」といっても社会の制度のもと、さまざまな種類があります。医療や介護を受ける際には正しく提示できるよう準備しておきましょう。

睡眠時無呼吸症候群

こんにちは、歯科医師の池田です。

 

今回は「睡眠時無呼吸症候群」について紹介をしようと思います。

 

睡眠障害は大きく分けると、不眠症、睡眠関連呼吸障害、過眠症、

概日リズム睡眠障害、睡眠関連運動障害、睡眠時随伴症の6つに分かれます。

このうちのどのタイプの睡眠障害なのかを見極めることが重要で、

その治療法も異なってきます。

 

歯科医療は、睡眠関連呼吸障害の閉鎖性睡眠時無呼吸症候群及び

上気道抵抗症候群に関与しています。

 

 

睡眠時無呼吸低呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸障害を起こす病気の一つです。

睡眠中に何らかの原因で起動が閉じたり、狭くなって呼吸が止まる無呼吸、

弱くなる、いびきをかく低呼吸、などの症状が発現し、

苦しくなって起きることを繰り返す病気です。

 

この状態が続くと良質な睡眠が取れず日中に強い眠気を起こして、

判断力や集中力の低下が起こり、重大事故や労働災害などにつながる可能性があり、

近年社会的にも注目を浴びています。

また、睡眠中に無呼吸、低呼吸が起こると、低酸素血症や高炭酸ガス血症となり、

心臓、肺、循環器系などに負担がかかり、高血圧、心臓疾患、

脳血管障害などを引き起こし、突然死の原因になるとも言われています。

また、高脂血症、糖尿病、自律神経の異常や

ウツ病等の精神疾患にも関連すると考えられています。

いびきが大きい、睡眠中に息が止まっている、

などの症状から気付くことが多いようです。

 

閉鎖性睡眠時無呼吸症候群の診断法は、睡眠時にいびきや無呼吸の症状があり、

日中に眠気などの臨床症状があり、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査という、

現在のところ最も確実な診断方法で、脳波、眼球運動、筋電図(オトガイ部、下肢)、

呼吸、胸腹部運動、動脈血酸素飽和度、心電図、いびき、体位などを測定し、

睡眠深度や睡眠中の生理現象を総合的に評価する方法にて

1時間あたりの無呼吸低呼吸指数(AHI)が5回以上あるものを

閉鎖性睡眠時無呼吸低呼吸症候群と診断します。

現在の日本の保険診療の基準では、

AHI<5を単純いびき症

5≦AHI<20を軽症

20≦AHIを重症

と判定しています。

 

 

治療法は、まず肥満がある方では減量療法が第一選択となります。

その上で経鼻的持続気道陽圧療法(CPAP)、耳鼻科的な外科療法、

口腔内装置、顎顔面外科療法などが選択されます。

 

経鼻的持続起動陽圧療法(CPAP)は、閉塞や狭窄している上気道に対し、

鼻から一定の陽圧の空気を送り込むことにより、

舌や軟口蓋を押し上げ気道を広げる方法です。

適切な陽圧はそれぞれ異なるため、効果を確認しながらその陽圧を設定していきます。

AHI≧20の場合、保険適用となります。

 

口腔内装置は、上下顎の歯列にマウスピースわ装着し、下顎を前方に移動して、

誘導、固定することにより、狭窄した上気道を広げ、通気性を良くする装着のことです。
舌のみを前に出した状態で維持させ、上気道を広げるタイプのものもあります。
また、口腔内装置を用いることにより、鼻呼吸を促す効果もあります。
この治療法はAHIが 5以上の場合より保険が適応となります。

しかし、残っている歯牙が少なかったり、鼻呼吸ができない人には使用はお勧めできません。

 

口腔内装置の効果が期待できるケースは、肥満の程度が軽度で、

画像検査にて下顎が後退しており、上気道が狭いことが判明している場合に効果が期待できます。

簡単なチェックの方法としては、下顎を前方に移動させることにより、

いびきの音が少なくなる、もしくはなくなる人には効果があると考えられています。
口腔内装置は歯科医療で作製することができますが、

医科医療機関からの紹介状が必要となります。

当院でも口腔内装置の作製は行えますが、

睡眠時無呼吸症候群の症状によって効果が出るのか診断が大事になってきます。
上記で載せたとおり医科医療機関からの紹介状や診断書が必要になりますので、

気になる方はまず医科で相談をしてみてください。

マスク生活とお口の環境

 

こんにちは。院長の谷田です。
3月となり、今年も卒業シーズンがやってきました。

 

コロナ禍で今までとは違った学校生活に
戸惑いながら過ごした学生さんも
多かったのではないでしょうか。

 

困難な時期を乗りこえ、
新たな門出を迎えられることを祝福し、
未来が明るいものになるよう、
心から応援しております!

 

 

さて、コロナの問題が発生し、
外出時にはマスクの欠かせない生活が始まって
早くも1年が経過しました。

 

 

毎日のマスク生活の中で口元に意識がいくと

 

「自分の口臭が気になる」
「なんだか口の中がネバネバする」

 

と感じたことはありませんか?

 

それは、もしかしたらマスク生活による
「だ液の減少」が原因かもしれません。

 

今回は、「マスク生活とお口の環境」について
お話しします。

 

 

 

 

◆だ液の役割

 

だ液は通常、健康な成人で
一日に1.0~1.5リットル分泌され、
お口の中で

 

・粘膜の保護
・自浄、殺菌作用
・歯を再生させる(再石灰化)

 

など、多くのお仕事をしてくれています。

 

たくさんの「だ液」でお口の中が潤っていることは、
食べ物の消化を助けるだけでなく、
むし歯や歯周病のリスクから
身を守ることになります。

 

一見、マスクをしていると加湿され、
お口が潤うように思われるかもしれませんが、
だ液の分泌量はいろいろな要因によって減少します。

 

だ液減少の原因
・口呼吸
・ストレス
・脱水
・話さない(口まわりを動かさない)
など

 

 

マスクをしていると息苦しくなり、
たくさん空気を取り込めるよう口呼吸になりがち。

 

この口呼吸は、お口の中を乾燥させ
だ液の分泌を減らしてしまう原因となります。

 

 

 

さらに

 

・マスク着用や自粛生活を含む様々なストレス
・マスクの付け外しが面倒で水分摂取が減ること
・在宅時間の増加などで人と話す機会が減ること

 

これらすべてが、
だ液を減らす原因となっている可能性があります。

 

 

だ液の減少とともに
自浄・殺菌作用が低下してしまい、
口臭が気になったり、
お口の中がネバネバしたり…
といった不快感が出てくるだけでなく
むし歯や歯周病にかかりやすくなってしまうのです。

 

 

 

 

◆大切なことは、
歯科での定期的な検診とセルフケア

 

お口の中を健やかに保つために大切なのが、
定期的な歯科検診。

 

そして、歯ブラシなどによる
丁寧な口腔ケアや、
こまめな水分補給など、
毎日のセルフケアです。

 

 

むし歯、歯周病の治療や
クリーニングはもちろんのこと、
日々の正しいお手入れの仕方や、
マスク生活でのお口の悩みについても、
当院までお気兼ねなくご相談ください!

 

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE
Web:https://www.tanidashika.jp/

「歯を守るための力のコントロール Ⅲ」

こんにちは、歯科医師の武田です。

歯を守るための力のコントロール」について数回にわけて

お話しさせていただいております。

どうぞよろしくお願いします。

 

◆ 仮歯の概念

 

 仮歯にはプロビジョナルレストレーションProvisional Restoration

と、テンポラリーレストレーションTemporary Restoration)があるが

意味は全く異なる。どちらも辞書では「暫間的な」という和訳がされるが、

その内容には大きな差がある。Temporaryとは、単に「一時的な、臨時の」

という意味で応急的処置の意味合いが強い。しかしProvisionalには、

Pro=「前もって」とVision=「視覚的観察」という意味を含む。

プロビジョナルレストレーションとは、最終補綴物に移行する前に、

最終補綴物に与えられる機能と形態が、歯周治療・咬合治療・予防治療

そして生理的・審美的などの様々な側面から口腔内に適応するかどうかを

観察し、再考察を行い、最終補綴物に反映していくための修復物である。

言い方を変えると、プロビジョナルレストレーションとは、材質的には

レジンを用いるが、機能と形態は最終補綴物と同等のものが与えられた

治療用修復物である。

 

◆ テンポラリーレストレーションとしての役割

 

 暫間補綴物としての最低限の機能と役割には以下のものがある。

① 歯髄、歯質の保護

② カリエスコントロール

③ 歯の移動の防止

④ 咀嚼機能の回復

⑤ 発音機能の回復

⑥ 対合歯の挺出防止

⑦ 動揺歯の固定

 

◆ プロビジョナルレストレーションとしての役割

 

 その形態を軸面と咬合面にわけて具体的な役割がある。

軸面は歯周治療の側面においての役割、

咬合面は咬合治療の側面における役割をそれぞれ担う。

また、その他の役割として、ラボサイドへの情報の伝達、

矯正時のトゥースサイズのコントロールとしての役割をもつ。

特にラボサイドへの情報伝達はクロスマウントテクニック

を用いることによりプロビジョナルレストレーションにて

確立された形態を、最終補綴物に反映することが可能となる。

 

歯周治療の側面においての役割

① 歯周外科時のアクセスコントロール

② 歯周外科時のサージカルガイドとして

③ サブジンジバルカントゥアのマネージメント

④ ポンティック基底面のティッシュマネージメント

⑤ インプラントにおけるティッシュマネージメント

⑥ 歯周組織の健康維持と評価

⑦ 清掃性の環境改善と評価

 

咬合治療の側面においての役割

① 咬合の安定と改善(静的・動的咬合)

② 支台歯の予後の判定

③ スプリンティングの範囲とデザインの決定

④ 支台歯形成の削除量の指標

⑤ 咬合採得の指標

⑥ 審美性の確立

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ プロビジョナルレストレーションでパラファンクション判定

 

 臼歯部においてはバーティカルストップによる垂直咬合圧のみを

与え、前歯部のアンテリアガイダンスによる側方圧のコントロール

により、歯の動揺度の環境が改善維持される。それでもなお動揺度

の増加が認められる場合には、パラファンクションによる側方圧の

関与を疑う。支台歯のプレパレーションの軸面および咬合面の削除量

など十分な保持形態、抵抗形態をとりリテンション不足でないにも

かかわらずプロビジョナルレストレーションのウォッシュアウト

による支台歯からの脱離や破折が繰り返し起こる場合、

パラファンクションが原因となっていることが多い。

まず歯牙やプロビジョナルの咬耗とファセットがないか診査し、

場合によってはプロビジョナルの上からプロテクションスプリント

(ナイトガード)を装着し、そのスプリント上でのファセットや

咬耗を診査する。あまりにもパラファンクションが強いと診断した

場合には、最終補綴物の咬合面マテリアルにポーセレンを使用する

ことを断念しゴールドを用いなければならない。またこの場合は

最終補綴物を装着したとしても歯牙歯周組織をパラファンクション

から保護するために、プロテクションスプリント(ナイトガード)

の装着は必須となる。

Guaranteeでも定期健診と共にスプリント装着が義務となる。

 

 

歯の健康、美しさを保つには、

定期的なクリーニングがとても大切です

ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。

ご来院お待ちしております。

 

「つめもの」を飲んじゃった!?そんな時は!