2022/02/03
こんにちは。歯科医師の西田です。
あっという間に1月が過ぎ、
2月になってしまいました。
節分、バレンタインデーと
イベントが続きますね。
春の訪れが待ち遠しいです。
さて、今日は、医科の先生との
やり取りについてお話して
いこうと思います。
訪問先の患者さまは、
ご病気持ちの方が非常に多いため、
私たちは日常的に患者さまの
医科の主治医の先生方(主に内科)と
やり取りしています。
ご高齢の患者さまは、持病も様々で、
服用されているお薬も多種多様です。
日々の歯科診療で、
入れ歯の作成に支障をきたす歯、
しつこい痛みや腫れの原因に
なっている歯などに遭遇した場合、
内科主治医の先生に
皆さまの体調をお聞きして、
治療計画を練るのが一番です。
内科の先生に対診が必要となる
場合は、以下のとおりです。
・抜歯などの外科治療を
行う可能性がある場合
・内視鏡を用いた嚥下診療に
すすむ可能性のある場合
・その他歯科医師が
必要と考えた場合。
歯科で行う可能性のある
治療内容をお知らせした上で、
お聞きする内容は、
・患者さまの現在の健康状態
・最新の血液検査結果
・処方されているお薬
・血液がサラサラになるお薬を
飲まれている場合は休薬が
必要かどうか
・その他、処置に際して
注意する点がないか
などなど。
(このような書面を使います↓)
内科の先生への対診が
必要と感じた場合、
まず、ご本人または
ご家族さまや施設さまに、
対診の了解を取ります。
患者さまの個人情報を
聞き出すため、必ず
この手順は踏みますので、
ご安心ください。
多くの場合、内科の先生とは
書面でのやり取りを行います。
急を要する時は、
書面に先行してFAXを送ったり、
電話でお問い合わせをすることも
あります。そうして、
内科の先生のご意見をお聞きして、
患者さま側に情報をお伝えし、
治療を進めていきます。
以前はあまり馴染みのなかった
医科歯科の連携、
前半のお話のように、
歯科治療に先だって
内科の先生にお伺いを立てる
的なものが多かったです。
しかし、近年では、
口腔ケアにより誤嚥性肺炎の
リスクが下がることが示されたり、
お口の中の菌と糖尿病や
虚血性疾患との関係が
取り沙汰されたり、
癌の手術前の歯科治療や
口腔ケアが 癌の手術の傷口の
感染や抗がん剤・放射線治療で
起こる口腔内のトラブルを予防し
症状を軽減する可能性が
示唆されたり、連携の重要性が
高まりつつあります。
今後は、一人の患者さまを
取り巻く医科と歯科の連携は、
もっと密に濃くなっていくのかも
しれません。