2022/06/09
こんにちは。訪問歯科医師の村山です。
訪問歯科診療では、診療を受けられるご本人様だけでなくご家族様や施設スタッフの皆様、
ケアマネージャーさん、多くの方々の協力があって成立します。
歯科医院への通院が困難となった場合、訪問歯科がお助けします。
その際には要介護認定を受け、介護保険者証を取得されているか確認します。
介護保険のなかで歯科医師のサービス提供は、
要介護認定を受け居宅で療養している患者を対象としており、
介護サービスは介護保険に、歯科訪問診療科や処置行為などは医療保険で請求します。
介護保険は医療保険より優先することになっており、
介護保険の認定患者で療養内容が同一であれば、
まず介護保険に請求しなければならないという決まりがあります。
これまでにもお伝えした通り、訪問診療に出向いた時には、
医療保険者証と介護保険者証どちらも確認します。
歯科医師、歯科衛生士が行う居宅療養管理指導は、歯科医師が行う医療保険上の歯科訪問診療を
実施している介護認定されている患者さんに行います。
ここでケアマネージャーが大切となります。医療を含め、
在宅サービスは介護区分によって利用限度額が定められており、
限度額に応じてサービスのプランを立てるのがケアマネージャーです。
介護保険法におけるケアマネージャーは、
要介護者または要支援者(以下「要介護者等」という。)からの相談に応じ、
要介護者等がその心身の状況等に応じ適切なサービスを利用できるよう、市区町村、
サービス事業者等との連絡調整等を行う者であって、
要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識および技術を
有するものとして介護支援専門員証の交付を受けたものと定義されています。
介護区分によって1月に使用できる単位数の上限が定められており、
各要介護者は自分の心身状態に合わせて様々な介護サービスのプランを受けますが、
自分ではこのプランを組むことができないので、プラン作成を専門家に依頼します。
この専門家がケアマネージャーなのです。なお訪問で請求する居宅療養管理指導料は
ケアプランの限度額には含まれませんが、診療日時を重ねて他のサービスは
受けられませんので気を付けましょう。
介護保険制度上、大切な役割を担うケアマネージャーですが、
担当の方の氏名や連絡先は保険証に書かれていませんので初診時には
保険証類のご提示と共にこちらの情報も別途お知らせ下さい。
そして担当の変更があった場合も遅滞なく教えて下さる様にお願いします。