歯が残る、残らないのはここが分かれ道

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

歯が残る、残らないのはここが分かれ道

こんにちは、歯科医師の加藤です。
今回は「歯が残る、残らないのはここが分かれ道」
というテーマでお話ししたいと思います。

歯の残し方は、少しの心配りです。
① 1日に1回しか磨かない又は磨かない
② デンタルフロス又は歯間ブラシをしない
③ 朝、昼だけしか磨かない
④ 同じ歯ブラシを何か月も使っている
⑤ 定期検診に通えてない

など、これらが原因で治療されずにお口の中で虫歯と歯周病が進行して、
最悪の場合、もっと早く治療していれば歯が残ってたかもしれない歯も
残らなくなってしまいます。
つまり、少しの心配りとは「歯磨きの習慣」と
「歯医者さんへの定期検診」なのです。
ひいては、この2つのかかりかたに影響し、
早期に歯が残らなくなるといえるでしょう。
故に、虫歯や歯周病は、生活習慣病の一部なのです。
虫歯や歯周病は、細菌が関係している病気です。
細菌は、単独で単独で虫歯や歯周病を起こすわけではありません。
しかも、虫歯や歯周病の原因となる細菌のほとんどは、
お口の中にある常在菌といってほとんど全ての人の口の中にある細菌ですから、
それらのすべてをお口の中から除去することはできません。
このような、誰にでもお口の中にある細菌が虫歯や歯周病を引き起こすのは、
これらの細菌が歯垢またはプラークと呼ばれる細菌の塊を
歯の表面または歯と歯ぐきの間の溝に中長期的に溜まってしまうときなのです。
虫歯の原因の1つが糖分であることは周知されていると思います。
お口の中では、糖分が多糖体という粘着性の物質に変化、
また糖分を細菌が分解して酸を作ることで歯が溶かされる状態がつづき
唾液による自己修復が出来なくなったときに虫歯になります。
この、細菌と多糖体のネバネバした塊が歯垢またはプラークと呼ばれています。
プラークに覆われた歯の表面は唾液の自己修復が出来ず、
うがいや少々の歯ブラシではプラークは除去されません。
残ったプラークは、
新たなプラークを呼び寄せてまた大きくなる細菌繁殖の温床となります。
歯周病は、同じプラークの影響で別の細菌が歯と歯ぐきの隙間に入り込みあるいは、
歯ぐきの中に入り込み、歯を支えている周りの骨を少しずつ溶かしていく病気です。
したがって、虫歯と同様に歯周病もプラークが主な原因である
といっても過言ではないのです。
お口の中の細菌をなくすこと、
プラークをつくる食べ物をとるのをやめることも不可能です。
とすれば、プラークが作られるのを防ぎ、
一旦できたプラークを出来るだけ早く取り除くことが必要になってきます。
そのためには、誰にでもできる歯磨きとフロス、歯間ブラシが大切なのです。
また、お口の環境に応じて細かなメンテナンスをするためにも
歯科の定期検診に出来る限りいらしてください。ご来院お待ちしております。