2023/11/02
こんにちは。訪問歯科医師の村山です。
訪問診療を行っていますと様々な施設や皆様のお宅へ伺う機会があります。
一口に施設といっても介護保険の制度化によって
事業所の種類分けがなされていることをご存知でしょうか。
訪問診療が認められていない所もあるのです。詳しく紹介していきましょう。
・訪問系サービス(居宅)
皆様のご自宅へと訪問する。
・通所系サービス
通所介護事業所(デイサービス)、通所リハビリテーション事業所(デイケア)、
療養通所介護等がある。
通所系サービス利用中は、介護サービスが重なることから訪問歯科診療は認められない。
・短期宿泊系サービス
短期入所生活介護事業所(ショートステイ)と短期入所療養介護事業所(ショートステイ)とがある。
いずれも短期入所であり利用者の生活拠点は居宅である。
・特定施設入居者生活介護
特定施設入居者生活介護(特定施設)とは入居者に対し施設が全面的に介護サービスを提供することを指す。
特定施設の指定を受けられるのは有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、
軽費老人ホーム(ケアハウス)、養護老人ホームの4種類。
・認知症対応型生活共同生活介護
グループホームのこと。認知症の方が共同生活を送る地域密着型の施設である。
特定施設ではないが、施設が全面的に介護サービスを提供する点で、種別の分類としては特定施設に類似する。
※特定施設でない居宅系施設
特定施設の指定を受けていなければ、施設内で外部サービスを利用することになる。
前述の4施設(有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、軽費老人ホーム(ケアハウス)、養護老人ホーム)には
特定施設でない施設も存在する。
・特別養護老人ホーム
社会福祉法人や地方公共団体等により公的に運営されている介護施設のひとつ。
病気や障がい等によって在宅での生活が困難とされた高齢者が、公的な介護サービスを受ける場として入居できる。
寝たきりや認知症等で、常に介護が必要で自宅での生活が難しい方も、
入所により入浴・排せつ・食事等の介護、機能訓練、健康管理、療養上の世話等が受けられる。
・介護老人保健施設
特別養護老人ホームに比べると医療ケアが充実しており自宅と病院との間のような役割を持つ。
入居者に対してリハビリテーション等の医療サービスを提供し、家庭への復帰を目指す施設。
利用者の状態に合わせたサービス計画に基づき、医学的管理のもとで看護、リハビリテーション、
食事・入浴・排せつといった日常生活上の介護などを併せて受けることができる。
上記のように「老人ホーム」といっても目的により入居先が異なり、利用できるサービスも各々違うのです。
訪問診療が施設内で受けられるか迷われる場合は各施設やケアマネジャー、医院等に問い合わせしてみましょう。