いい唾液の日

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

いい唾液の日

こんにちは。

訪問担当歯科医師の岩本です。

 

一昨日、11月28日は

「いい(11)唾液(28=つば)の日」でした。

 

日本唾液ケア研究会が日本記念日協会に申請し、

2021年に認められた、まだ新しい記念日です。

 

ということで

今回は唾液についてのお話です。

 

唾液は、99.5%の水分と、0.5%の有機・無機成分から成り立っています。

 

無機成分は

カルシウム、リン酸、ナトリウム、重炭酸塩など

有機成分は

ムチン、IgA、ラクトフェリン、リゾチーム、ヒスタチン、リパーゼなど

が含まれます。

 

これらの成分によって

唾液は多種多様の力を発揮します。

 

◎自浄作用・・・食後の食べかすを洗い流す

◎抗菌作用・・・口腔内の細菌繁殖を抑制する

◎ph緩衝作用・・・食事によって酸性に傾いたphを中和し虫歯や歯周病を抑制する

◎再石灰化作用・・・初期のごく小さい虫歯を修復する

◎消化作用・・・酵素アミラーゼがでんぷんを分解し消化しやすくする

◎潤滑作用・・・粘性物質ムチンによる発音のサポートや粘膜の保護

◎溶解作用・・・食物を嚥下しやすい大きさにし正常な味覚をもたらす

◎粘膜修復作用・・・成長因子の働きにより口腔内の損傷を修復する

 

 

唾液がその力を存分に発揮するには、

十分な分泌量が必要となります。

唾液分泌を促進する方法として、

代表的なものに唾液腺のマッサージがあります。

 

 

 

 

 

口腔内には3つの大唾液腺があり、

この部分をやさしくマッサージすることによって

唾液の分泌が促されます。

 

また、口腔内の粘膜表面にもたくさんの小唾液腺があるため、口腔ケアなどの際に粘膜表面を清拭(マッサージ)することによっても唾液の分泌は促されています。

 

 

 

唾液分泌を促すツボというのもあります。

 

『湧泉(ゆうせん)』

 

 

足の指を曲げたときに足の裏にできる「人」の字の中央、

少し凹むところにあります。

少し強めにひと押し10秒~1分ほど、刺激を加えます。

足のむくみ、全身のだるさ、ストレスにも有効です。

 

 

 

 

『頬車(きょうしゃ)』

 

 

下あごの角の骨から指1本分上の内側です。

 左右のツボに両手の中指をあて、皮膚を持ち上げるように押します。

頬のたるみ、歯ぎしりの改善にも役立ちます。 

 

 

 

唾液の分泌量は

加齢、ストレス、喫煙、

その他不健康な生活習慣などによって

減少傾向となり

有用な成分の含有量も少なくなるため

虫歯が増えたり、歯周病の悪化を招きます。

生活を整えることと共に、

簡単にできるセルフケアを取り入れてみるのも良いと思います。