2024/11/21
皆さんこんにちは。歯科医師の森岡です。今回は不意に歯をぶつけて、
欠けたり、抜けてしまった場合の対処法についてお話しします。
これらの対処法を覚えておくだけでも、状況に応じて適切な対応ができます。参考にしてください。
乳歯の外傷は主に1歳から3歳、永久歯では7歳から9歳の年齢層で多く見られます。
この頃の子供は歩行が不安定な時期でもあり、転倒しやすいため注意が必要です。
学童期にはスポーツや運動による外傷も増えます。特に上の前歯が多く影響を受けることがあります。
また、指しゃぶりやおしゃぶりをしている子供は、前歯をぶつけやすい傾向にあります。
乳歯の場合、周囲の骨が柔らかいため、歯の脱臼やそれによって歯が揺れることがよくあります。
永久歯の新しい歯は根がまだ長く成長しきっていないため、脱臼が起こりやすいです。
また、乳歯の根がしっかり成長した後は、歯が欠けることが多い傾向もあります。
歯が欠けた場合、破片を保持し、歯医者に持参してください。
この破片は歯の再装着に役立つことがあります。破片を持参する際には、
乾燥させず、水に入れて持ってきてください。
歯が揺れている場合、触らずにすぐに歯医者を受診してください。
触ると痛みが増したり、歯が移動する可能性があります。
歯科医院で歯を固定し、治療を行います。
最後に、歯が抜けた場合の対処法です。
この場合が最も深刻で、初期の対処が重要です。
2つのポイントを覚えてください。まず、歯を絶対に乾燥させないこと。
そして、歯医者にできるだけ早く行くこと。歯が乾燥してしまうと、再装着の成功率が低くなります。
歯を液体に入れる必要があります。学校には歯牙保存液があるかもしれませんが、確実ではありません。
手元にあるものであれば牛乳、なければ脱落した歯を軽く洗い、
ゴシゴシ洗わないように注意しながら保持し、歯医者に持参してください。
できるだけ早く歯科医院に行くことが大切です。特に20~30分以内に処置を受けられると望ましいです。
今日は歯の外傷時の対処法についてお話ししました。
外傷時は落ち着いて、できる限りの対処を行うことが大切です。ありがとうございました。