タニダ歯科医院ブログ

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西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

巷で噂される歯の話のウソ・ホント

 

こんにちは。院長の谷田です。

 

春の訪れを感じ、
新たな始まりに心おどる季節となりました。

 

さて、4月1日は皆さんもご存じの
エイプリルフールです。
この日だけは
「罪のないウソならついてもいい」
ということで、
周囲を楽しませるユニークなウソに
考えをめぐらす方もいらっしゃるでしょう。

 

歯に関する話題や噂のなかには
ウソとは言えないまでも、誤解を招くものや、
不正確な情報が広まっているものが存在します。

 

そこで今回は、
世間で広く信じられている歯の話題を、
医学的な観点から検証していきたいと思います。

 

 

 

 

◆「甘いもの」を食べなければ
 むし歯にならない?

 

大人が小さな子どもに
「甘いものばかり食べていたらむし歯になるよ!」
注意するシーンは
昔からよく見られる日常の一コマです。

 

このような過去の経験から
「甘いもの=砂糖の入った食品を食べなければ
むし歯にはならない」と考える方も
少なくありません。

 

しかし、むし歯の原因になる糖は
ご飯やパン、うどん、果物など、
身の回りにある多くの食品に含まれています。

 

そして、そのどれもが
むし歯を起こす原因となりうるのです。

 

 

 

また、むし歯予防においては
糖分を摂りすぎないことも大切ですが、
それ以上に食後の歯みがきを
習慣づけることが効果的です。

 

 

 

 

◆乳歯は抜けるから
 むし歯になっても問題ない?

 

乳歯は12歳ごろまでに自然に抜け落ち、
永久歯に置き換わることから
「むし歯になっても大丈夫」と
思っている方も少なくないようです。

 

しかし、乳歯のむし歯は子どもの健康や
発育に悪影響を及ぼすため注意が必要です。

 

 

たとえば、乳歯がむし歯になって
食べものがうまく噛めないと、栄養が偏ったり、
あごの骨の正常な発達を妨げたりする恐れがあります。

 

さらに、乳歯は永久歯が正しい位置に生えるための
重要な目印であるため、
むし歯によってその形が変わると
永久歯の歯並びが悪くなることもあります。

 

子どもの健やかな発育のためにも、
幼い時期からむし歯予防に努めることは
非常に重要です。

 

 

 

 

◆歯みがきは強く磨くほど
 歯がキレイになる?

 

お口の中がネバついたとき、汚れを落とそうとして
ゴシゴシと強めに歯を磨いてしまったこと
ありませんか?
確かに、力強く磨いた後はネバつきも取れて、
一時的な爽快感を得られるかもしれません。

 

しかし、このように
力を入れた歯みがきを長く続けると、
歯の表面が削れたり、
歯ぐきが痩せて歯が長く見えたりするなど、
さまざまなトラブルを引き起こしてしまいます。

 

さらに、強く磨くと歯ブラシの毛先が
すぐに広がりやすく、
結果的に汚れの除去効率が落ちてしまうため
こちらも注意が必要です。

 

歯みがきの適切な力加減は150g~200g程度です。
強く力を入れるよりも、
軽い力で小刻みにブラシを動かすほうが
細かいすき間汚れまで
効果的に落とすことができます。

 

まずは歯医者さんで、
自分にあったブラッシング法を指導してもらいましょう。

 

 

 

 

◆定期的に通院して
 正しい情報をチェックしよう!

 

世間でまことしやかに語られる
歯科の情報のなかには不正確なものも多く、
昔は正しいと言われていた情報が
現在では否定されていることも
少なくありません。

 

 

 

そして、そのような誤った情報は
口内環境の悪化を招くリスクもあります。

 

お口の健康を守るためにも、
定期検診などで正しい情報を入手して、
適切な対処法を実践していきましょう!

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE

歯は鉄よりも硬い⁉丈夫な歯がむし歯になるワケ

4月休診日情報

粘液嚢胞について

こんにちは。歯科医師の秋田です。

今年は桜の開花が早いと予想されていましたが、

3月は気温が上がりきらず例年通りになりましたね。

これから雨続きで見頃も短いようですし

わずかなチャンスを狙ってお花見したいと思います。

 

さて、今回は粘液嚢胞と言うものについてお話します。

粘液嚢胞は口内炎と勘違いされる事が多いのですが、

見た目の特徴としては半透明の膨らみができ、

触っても痛くない事が多い事が特徴です。(口内炎は痛い事が多いです)

 

粘液嚢胞は唾液腺疾患の一つに数えられ、

唾液腺疾患の中でも頻度が高いです。

原因としては物を食べているときなどに誤って

唇や頬の内側などを噛んでしまったり、

歯ブラシで口の中を傷つけてしまったりなどがあります。

 

この時に粘膜を傷つけてしまい、この傷が治るときに、

唾液を出す管が詰まってしまうことによって

粘液嚢胞になると考えられています。

また誤って噛んでしまうだけでなく、

下唇を噛む癖も粘膜を傷つける原因となるとされています。

 

しかし、臨床的には何の既往もないお子様に多発しているため

原因は正確ではないと思われます。

症状は、痛みは起こりませんが、歯や舌が触れると

気になりストレスになることもあります。

痛みが起こらない理由は、水ぶくれの中身が無菌性の唾液なので、

大きく腫れても感染が無いため、炎症が起こらないからです。

 

しかし、粘液嚢胞を何度も噛んでしまうと内出血したり、

ばい菌に感染すると腫れたり痛みが出たりすることもあります。

感染症でもないので、うつるようなことはありません。

治療法は原因となる小唾液腺事摘出になります。

唇にできているものは出血や神経損傷のリスクが低いため

比較的容易に施行する事ができますが、

舌や口底にできたものは出血、神経損傷のリスクが高いため

高次医療機関への紹介となる事が多いです。

また術後は1週間程は腫れがどうしても出てきますので、

日程に余裕のある時の処置をお勧めします。

そして、原因の小唾液腺を含む周囲の唾液腺も摘出しますが、

再発リスクは常にあります。

 

なかなか口内炎が治らないなと気になる方はお気軽にご相談ください。

花粉症と歯のお話

こんにちは。訪問歯科医師    阿部です。

3月も後半に入りいよいよ春本番。
お出かけにぴったりの季節になりました。
しかし花粉症の方にとっては辛い季節でも
あります。
花粉症は若い人に多く、年とともに症状が
緩和されると言われていますが、最近は
高齢者にも増えています。
今日は

【1】花粉症とお口のトラブルの関係とその対策
【2】花粉症薬と歯科治療

の2つについてお話ししたいと思います。

【1】 花粉症とお口のトラブルの関係とその対策

●花粉症とお口のトラブル

花粉症の鼻水、鼻づまりで鼻呼吸し辛くなると、
口で呼吸しがちになります。
口呼吸になると、お口の中はカラカラに乾燥して
しまいます。
また、花粉症のお薬の中には、唾液の分泌を
抑制するものもあります。
お口の中が乾燥し唾液による自浄作用が低下
すると、細菌が繫殖しやすくなり、歯垢が付き
やすくなります。
放っておくと、虫歯や歯周病、口臭などを引き
起こします。
また、花粉症による副鼻腔炎(上顎洞炎)が原因
で、歯痛を もたらすこともあります。
副鼻腔(上顎洞)とは、鼻の両横にある空洞で、
上の奥歯の根元の近くにあるため、炎症を起こす
と歯の根っこの先が刺激され 痛みが出るのです。

●お口のトラブルを防ぐために

花粉症に関連したお口のトラブルを防ぐために、
花粉症の方は、日常の口腔ケアを 念入りに行い
ましょう。
こまめに水分補給し、お口の乾燥を防ぎましょう。
口腔の保湿ジェルなどを用いるのもよいでしょう。
よく噛んで食べたり、お口の体操や唾液腺マッサー
ジをするなどして、唾液の分泌を促すのも効果的
です。
また、バランスのとれた食事、十分な睡眠などを
心がけ、生活のリズムを整えて免疫力低下を防ぎま
しょう。
(注)鼻や口をすっきりさせるために、ガムや飴を
口にする 機会が 増えますが、 虫歯になりにくい
商品を選びましょう。

【2】花粉症薬と歯科治療について

花粉症の治療に、舌下免疫療法薬(シダキュア)を
使用される方が増えています。
また、ダニアレルギーの治療には、ミティキュア
という薬剤もあります。
これらは、舌下投与される薬剤で、舌の下で溶か
して使用します。
アレルギーの原因物質(アレルゲン)を、少しずつ
舌下から体内に吸収させることで、アレルギー反応
を弱めていく治療法です。
これらの薬剤に関する添付文書には、

「抜歯後、口腔内の術後又は口腔内に傷や炎症が
ある場合には、口腔内の状態を十分観察し、本剤
の投与可否を判断すること。
口腔内の状態においては、本剤の吸収に影響を与
える恐れがある。また、本剤が傷や炎症部位に
刺激を与える恐れがある。」

という記載があります。
舌下投与されるため、お口の中に傷があると、そこ
から薬剤が通常の粘膜から吸収される以上に体内に
吸収されるため、アレルギー反応が起こり、腫れな
どの副作用が生じる可能性があるのです。
特に、使用開始後1ヶ月以内にアレルギー反応が起
こる可能性が高いと言われているため、注意が
必要です。
これらの薬を使用されている患者様は、
必ず歯科医師にお知らせください。