2024/10/24
こんにちは、川村です。
義歯(一般的には、入れ歯)は、
毎日、手入れをする必要があります。
部分的な義歯の場合、金属のバネがあるので、
そこの隙間からものが入り込んで、つまりやすかったりします。
なので、食事が終わったらに外して、
軽く水洗いすることが必要です。
お湯につけてしまうと、
義歯のピンク色の部分が変形する可能性があるので避けて下さい。
ご自宅等で洗われる際に、
歯ブラシや洗浄剤を使って清掃する方もいると思います。
あまり歯ブラシ(固めの歯ブラシや普通の歯ブラシでも)で
強く擦ってしまうと、
義歯の表面に非常に細かい傷ができてしまい、
汚れや匂いの原因となることがあります。
柔らかいブラシで軽く洗って下さい。
歯磨材の中には、研磨剤が含まれていますので、
使用してしまうと、傷の原因となることがあります。
汚れが気になるようになりましたら、
市販の義歯洗浄剤を使って頂いても結構です。
毎日使う必要はないと思います。
汚れが気になったら使う感じで良いと思います。
義歯の材質にもよりますが、
一般的な義歯は、乾燥に弱いです。
外した後は、水を入れた容器の中につけて保管しておいて下さい。
義歯は、メンテナンスが必要です。
定期的に、不具合がないかどうか見てもらいましょう。
2024/10/18
こんにちは。院長の谷田です。
いつの間にか季節はすっかり秋模様となりました。
この時期は朝晩と日中の寒暖差が大きく、免疫力の低下から歯の痛みなどの症状が出る恐れもあります。
皆さま体調管理には、くれぐれも気をつけてどうぞ穏やかな秋をお過ごしください。
さて、当院の教育システムでは、新卒の衛生士の場合、半年以上患者さんを担当させません。
仕事の進め方や悩み事のフォローなど先輩の衛生士がマンツーマンで指導し、サポートします。
患者さんを担当するようになるには、院内の試験を段階的にパスする必要があります。
当院では長年にわたって延々と衛生士の良い教育システムが先輩から後輩へと引き継がれています。
私も衛生士学校へ教えに行っているのですが、教えることは本当に難しいと思います。
100人いれば100通りの考え方があり、「相手の立場に立って考える」という認識が、教える際には大切になります。
今後も当院の良い教育システムを引き継ぐことでより良い成長へと繋げていきたいと思います。
【医院からのお知らせ】
当院は昼休み無しの1日通しで診療しております。
タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE
2024/10/17
こんにちは、歯科医師の村重です。
10月も半ばを過ぎているにも関わらず、未だに日中は暑さにやられますね。
このまま春と秋がどんどん短くなってしまうと思うと寂しさを感じます。
さて、今回の内容ですが、口腔内の粘膜疾患の中では
比較的認められやすい疾患である「口腔扁平苔癬」についてです。
口腔扁平苔癬とは口腔扁平紅色苔癬ともいわれる、
皮膚と口腔粘膜における慢性の角化異常を伴う病変です。
原因は不明ですが、40〜50代の女性に好発し、金属アレルギーが疑われる症例もあります。
また、C型肝炎、糖尿病、高血圧症なども発症に関与しているという報告があります。
以下に特徴、原因、治療法にわけて説明していきます。
⑴ 特徴
粘膜のレース状の白線と紅斑などの混在病変を特徴とし、
頬粘膜、歯肉、舌、口唇などに両側性、多発性にみられることが多いです。
角化性変化は白線や白斑として、萎縮性変化は紅斑としてみられ、
びらん、潰瘍、色素沈着、稀に水泡形成を伴うこともあります。
臨床型として網状型、萎縮型、びらん(潰瘍)型の3型に分類されますが、
通常、複数の臨床型が混在しており、経過中の臨床像に変化がみられることも多いです。
網状型が最も多く、やや隆起したレース状の白線を伴います。 萎縮型は紅斑を中心に持ち、
周囲が瘢痕化し、びらん型では不規則なびらん・潰瘍がみられます。
萎縮型、びらん型では、灼熱感、接触痛などの症状を伴い、食事時に疼痛を感じることがあります。
一方、網状型では違和感のみで痛みを訴えないことも多いです。
⑵ 原因
原因は不明な点が多いですが、基底細胞と結合組織の接合部に何らかの抗原物質が存在し、
これに対して細胞生免疫系が反応していると考えられています。
誘因としては薬物(降圧剤、脳代謝促進剤、抗結核薬など)、歯科用金属、ストレス、タバコ、
C型肝炎、移植片対宿主病(GVHD)などが挙げられています。
⑶ 治療
口腔扁平苔癬は難治性であり、痛みなどの症状緩和が治療の主目的となります。
従って、痛みを伴わない場合、投薬は必要なく数ヶ月ごとの経過観察のみを行います。
痛みを伴う場合は、二次感染予防のための口腔衛生指導、炎症性反応を軽減するための
ステロイド軟膏の局所投与、内服薬の投与などが行われます。
痛みがあると、接触痛により口腔清掃不良となり、二次感染やカンジダ感染が
炎症症状を悪化させていることがあるため、粘膜に愛護的なブラッシングが行えるよう、
歯ブラシの選択、清掃方法の工夫が必要です。
また、痛みが強い場合は、先に薬物療法を行い、痛みを軽減させることもあります。
金属アレルギーが疑われる場合は、補綴物あるいは充填物を撤去すると症状が改善することもあります。
口腔扁平苔癬は前がん状態(その疾患が存在することで癌の発生リスクが高くなっている状態)といわれ、
がん化が報告されていますので、長期的な経過観察が重要となります。