タニダ歯科医院ブログ

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西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

お口のケアが「ウイルス感染予防」に!

顎関節症について

 

こんにちは。歯科医師の秋田です。

9月になっても暑さは残り今年は暖冬の予報となっていますね。

紅葉の色付きが心配されておりますし、暖かい事が

いいことばかりでは無いようですね。

さて、今回は顎関節症についてお話しします。

顎関節症は大きく4つに分類されます。

学術的でよくわからないですよね。

今回は簡単に代表的な症状、治療法について説明していきます。

まずに該当される方は口を開けるのがしんどい、

痛みを伴う方が該当します。

治療法としては積極的な介入はしませんが、

気になる方は痛み止めの処方で安静を図ります。

 

の方は最も多いとされており、近年では

肩こりや頭痛との関連性も指摘されております。

また食いしばりによるものとの鑑別も必要で、

重症である場合は咀嚼筋腱腱膜過形成症と言う疾患に

移行する可能性があり、手術の適応となる場合もあります。

 

に該当される方はのような痛みを感じる他に

顎の付け根(耳のやや前方)にも痛みを伴う方になります。

臨床的にはへの治療法は相違ありませんが、

このに分類される場合には柔らかいマウスピースを作製して

顎関節の安静を図る事もあります。

 

a.bが自覚症状としてはわかりやすいと思います。

口を開けたら顎がカクカクと音がする方はaに分類されます。

そんな時期もあったが、最近は口が開く代わりにクシャッと

あるいはメリメリと音がする様な気がする方はbに分類されます。

 

治療法は保存的(切らない治療)にする場合はⅠ.Ⅱ同様、

痛み止めの処方、柔らかいマウスピースの作製をします。

硬いマウスピースを作製して噛み合わせを誘導する事で

顎関節を安静に保つ事もあります。

臨床的にはここまで進行してしまうと可動化訓練も

併用する必要があります。具体的には当院で説明しますが、

顎を一度前に誘導してから開口する。

それだけの訓練ですが、リラックス時にしていただくと有効です。

しかし、それでも改善しない場合は

パンピングマニプレーションや関節腔洗浄療法、

関節鏡視下手術と言った外科療法が適応となる事も

ありますがその場合は近くの口腔外科に紹介する事になります。

 

については自覚症状はⅢbに類似していますし、

診断をつけるためにもCTMRIを併用し診断をつけるため、

当院で発覚する例は少ないです。

Ⅲbに準じた治療を進め改善がみられないため

口腔外科に紹介して初めて診断がつく事が多いです。

 

以上のように一概に顎関節症と言えども多岐に渡る症状、

治療法がございますので気になる方はご相談頂けたらと幸いです。

 

親知らず

こんにちは。院長です。
来月10月8日は、「オクトーバー」+「歯」で『奥歯の日』と言われているそうです。
面積が大きく、磨きやすいように思える奥歯ですが、意外にも歯みがきの際にはコツが必要で、磨き残しがおきやすい歯でもあります。

 

歯並びや発音に関しても大切な役割をもっていますので、この日を機に、お口の健康を見直してみるのはいかがでしょうか。

 

 

さて、奥歯と言えば、生えてくることでしばしば悩みの種になる「親知らず」があります。

通常15歳前後で生え揃う「永久歯」ですが、10代後半から20代前半に生え、親に知られず生えてくることが名前の由来とも言われている「親知らず」。

 

顎が小さくて萌出する場所がなかったり、あるいは萌出方向が通常と異なるために、歯肉に埋まってしまう、あるいは傾いて生えてしまうことが多く見受けられます。

 

 

 

 

写真のように、下の親知らずが横を向いていると、うまく咬合しません。
真っ直ぐに生えている上の親知らずが下に向かって落ちてきて、頬粘膜を噛んだり、下の歯肉に当たって炎症を引き起こしたりする危険性があります。

 

また、横を向いている親知らずだと、手前の歯と親知らずの間が虫歯になる頻度が高く、更には食べ物が詰まって炎症を起こす場合もあり、デメリットが多いです。

 

ブリッジや入れ歯の土台に利用できることもあるため、一概には言えませんが、正常に生えていない場合に関しては、基本的には抜歯をお勧めします。

 

抜歯するかどうかの判断に悩むケースもあるかと思いますので、その際はお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE

高齢者のお口の状態について

こんにちは。訪問担当歯科医師の阿部です。

訪問歯科では、様々な理由で通院が困難になった高齢の方々の歯科治療、口腔ケアに取り組んでいます。

今回は、若者とは違う、高齢者のお口の状態についてお話ししたいと思います。

 

年を重ねていくと、身体が老いていくのと同様に、口の中にも様々な老化現象が起こってきます

以下に、加齢によるお口の変化を示します。

 

《歯の変化》

黄色くなる・すり減って短くなる・もろくなる・ひびが入る

《歯肉の変化》

萎縮して弾力性がなくなる・退縮して歯が長くなったように見える

①   歯と歯の間に食物が挟まりやすくなる

②   露出した根面が虫歯になりやすくなる

③   義歯による傷ができやすくなる

④   義歯の安定感が悪くなる

《唇の変化》

萎縮して弾力性がなくなる

①   口を大きくあけにくくなり義歯が出し入れしにくくなる

②   口角びらんを起こしやすくなる

 

《唾液腺の変化》

萎縮して唾液の分泌が低下する

①   自浄作用が低下し、口腔内が汚れやすくなる。

②   口腔内が乾燥するために、上手く食塊形成できず食べにくい。

③   口腔粘膜、舌が動かしづらく、話しにくい。

 

《味覚の変化》

味蕾の萎縮、口腔の乾燥、薬の服用などによって変化する。

 

《感覚の変化》

感覚が鈍くなるため自覚症状が乏しく、発見が遅れて症状が

悪化しやすい

 

このような口腔内の状態の変化により、高齢者のお口の中はトラブルを抱えやすくなっています。

多かれ少なかれ、高齢者は口の中に何らかの問題があるといっても過言ではありません。

特に介護が必要な高齢者の場合、他人の口の中はなかなかのぞきにくいため、異変に気付きにくいものです。

しかしながら、気づかずに放っておけば、「食べる」、「話す」 などの口の機能が衰えたり、体力が低下

するなど、トラブルは大きくなります。

 

お口の中が見づらくても、次のような症状がある場合は要注意です。

 

●   口臭

きつい口臭は口の中が汚れていることが原因の一つです。膿のようなにおいの時は

虫歯や歯周病の可能性があります。

 

●   話し方や食べ方

入れ歯がはずれやすくなった、嚙みづらそう、食が細くなった、濃い味を好むようになった、

むせやすくなった、言葉がはっきりしなくなったなどは、口のトラブルが原因となっていることもあります。

 

●   体力

元気がない、風邪をひきやすい、よく熱をだす、などの症状も要注意です。

体力が落ちると口の中の細菌が増えやすくなったり、誤嚥性肺炎にかかりやすくなったりします。

 

これらのような症状に気づいたら、歯科に早めに相談してくださいね。

 

高齢者のお口の状態に合わせた治療とケアを通じて、お口の健康を維持し、

いつまでも自分の口から食べられるよう、お手伝いをしていきたいと思います。

知覚過敏について

こんにちは歯科医師の法貴です。

暑かった夏も終わりに近づいてきて

夜になると少し涼しさを感じるようになりました。

気温の変化で体調を崩さないようにしてください。

 今回は知覚過敏についてです。

知覚過敏は、「象牙質知覚過敏」と称されるとおり、

象牙質の露出が発生していることが前提となっています。

その多くが歯冠歯頸部と露出棍面に見られ、

また上顎犬歯と下顎前歯部でもっと頻度が高く、小臼歯にも多く見られます。

歯ブラシによる擦過痛、一過性の冷温水痛、甘味痛などが発言することはあるが、

自発痛はないのが特徴です。最近では、スポーツドリンクや黒酢など

pHの低い健康飲料などの過度の摂取や摂食障害などが原因の胃酸の逆流、

口腔乾燥なども原因となり、症状が重篤となることがあります。

 露出した象牙質への刺激による知覚過敏は、動水力学説によれば、

象牙質という物理的バリアを介した状態であっても、象牙質を経由して

刺激が歯髄まで伝達されることから、歯髄に生物学的反応が展開されます。

たとえば、象牙質表面が冷やされることによって生じる象牙質の痛みは、

露出象牙質の表面で象牙細管内溶液の移動が生じます。

これが刺激となって、象牙質・歯髄境付近に分布する感覚神経線維に

活動電位が生じるとされています。

また、ホワイトニング、嗜好品(甘いもの、すっぱいもの)などの

化学的外来性刺激物質は、象牙細管内溶液中を浸透圧の影響で拡散、

移動し、刺激が歯髄に到達すると考えられています。

 露出した象牙質への刺激による知覚過敏への対処方法に関してです。

症状の緩和の処置方針はとしては、歯質の実質欠損がない場合は

象牙細管内溶液の移動阻止を確実に行い、歯髄への刺激物の侵入を阻止し、

歯髄細胞を興奮させないことにより過敏化した歯髄神経の鎮静化を図ることが重要です。

まず、象牙細管の透過性を抑制することを考えます。

材料の選択順序としては歯質や歯周組織に侵襲の少ないものから選択します。

 象牙細管開口部の石灰物沈着の促進(光照射の必要のない知覚過敏抑制剤)通常は

フッ化物、水酸化カルシウム、カリウム塩、シュウ酸塩、

グルタルアルデヒドラ接着性ポリマーなどを含有した薬剤を塗布し、

開口した象牙細管の閉鎖を期待し、知覚過敏を抑制します。

象牙質接着システムのようか前処理の必要がないので、歯質に対して侵襲が少ないが、

繰り返し塗布を行わないと硬化が発言しにくいことが多いです。

 象牙細管開口部の積極的な閉鎖(光照射により硬化する知覚過敏抑制剤)象牙質接着システムの

ボンディング材やグラスアイオノマーセメントを用いて、象牙質面を被覆する方法がとられています。

光照射により硬化するため、象牙細管内溶液の移動の防止が容易である半面、

歯周ポケット内で硬化すると歯周疾患を憎悪する可能性があります。

 また、実質欠損がある場合は、前述の処置で症状の緩和をした後に、

コンポジットレジンなどの接着性修復で機械的封鎖を行なう必要があります。

 何かわからないことがあればいつでも質問して下さい。