タニダ歯科医院ブログ

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

高性能CTを活用したインプラント治療

こんにちは。院長の谷田です。
いよいよ夏本番、いかがお過ごしでしょうか?
イベントやお祭りにレジャーなど、外出や遊びの予定が増えるこの季節には、思わぬ事故や怪我のトラブルも考えられます。
少しでもお口や歯に異変を感じたら、すぐに当院までご相談ください。

 

もしも思いがけない事故などで歯を失ってしまった場合には、インプラント治療をおすすめしております。

 

インプラントは人工のチタンでできたネジを歯の根っこの代わりに顎の骨に埋め込み、その上に被せ物を装着する治療法で、自分の歯と変わりない噛み心地を実現することができます。

 

当院のインプラント治療では、高性能のCTで撮影を行います。

 

 

患者さまのお口の中を3Dで撮影し、コンピューター上で綿密なシミュレーションをすることで、オペ前に徹底的に解析します。

 

 

解析ソフトはノーベルバイオケア社とアイキャット社のものを症例によって使い分けています。

 

骨のボリューム・骨質・神経の走行・インプラントの埋入方向等をシミュレーションによって解析し、入念にオペの準備をします。

 

 

シミュレーションが終わった時点でほぼオペの行程の90%が終わっていると言っても過言ではありません。

 

オペは経験豊富な院長と、これもインプラント経験豊富な医師が2人で担当します。

 

以上のような準備のもとに慎重にオペをしますので、10年後のインプラントの残存率はほぼ100%です。

 

インプラントは高額ですし、初めての方は特に不安も大きいかと思います。
当院では患者さまに安心して治療に臨んでいただけるよう、解析結果やオペの手順をしっかりご説明しております。
ご不明点やご質問がありましたら、遠慮なくお声がけください。

 

 

 

【医院からのお知らせ】
現在患者さんの利便性を考慮して昼休み無しの通しで診療しております。
ご利用ください。

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE

歯を守るための力のコントロール ⑬

こんにちは、歯科医師の武田です。

「歯を守るための力のコントロール」について

数回にわけてお話しさせていただいております。

どうぞよろしくお願いします。

 

◆ 歯冠補綴物の咬合面精度と対合歯列印象の考察

 

鋳造冠は歯冠補綴の診療において最も普遍性のある補綴物である。

顎や歯列の精度のよい模型を得ることは臨床において基本的な事柄で、

とくに補綴学においては大部分の作業が間接法により行われており、

補綴物の適合度、咬合状態の精査などをはかる上で重要な事柄となる。

 

鋳造冠は辺縁歯周組織の健康状態を維持するとの発想から開発された

補綴物で、辺縁部の適合という面からは適合度はほぼ満足し得る状態

にまで達している。

一方、鋳造冠の咬合面は、口腔内試適時に高く、その量は200~300㎛

にもなるとの研究もある。

鋳造冠の咬合面は、高さに関しては確かに相当の精度で咬合調整

することができる。しかし顎口腔系各部の要求する精密な咬合接触関係を

実現するためには、口腔内での咬合調整に多くの時間と熟練が要求され、

術者がワックスパターン採得時に意図した咬合接触関係が口腔内にまで

維持されることは少なく、多くの場合に鋳造冠を削合した結果としての

咬合接触関係となる。

これでは作業模型本来の役割は十分に活かされていない。

 

ワックスパターン採得時に咬合面に与えた咬合接触関係をそのままの形で

実現すべく検討を加えていくことが必要で、換言すれば、

間接法の各ステップがもつ鋳造冠の咬合面形態に対する影響度を検討したい。

 

 

①印象トレーの選択

咬頭嵌合位での咬合接触点数が少ないと、模型の咬頭嵌合操作時の安定性が

低くなる為、患者の咬合状態による適正な咬合接触点数を印象でき得る

大きさのトレーの選択が重要。

寸法精度のよい模型を得るためには

適合の良い、変形のない個人トレーを作製することが理想であるが、

既製トレーを使用する場合は、保持力のある強固なトレーを選択し、

同時にトレーの後縁はモデリング、ワックスなどで封鎖し、ストッパーを付し

開放端であるトレー後縁部方向への変形を減らすことは有効である。

 

②混水比

一般にアルジネート印象材の混水比が大きい(水量が多い)と、

硬化物の強度が低下し、より大きな寸法変化が起こるとされている。

 

③印象材の厚み

トレーと原型との間隙、すなわち印象材の厚さは印象、さらに模型寸法精度

に大きな影響を及ぼすことになる。歯冠補綴を対象とした1歯から数歯に至る

ものについてPhillips、Mannは最高の精度を得るためには印象材の厚さは

少なくとも3mmを必要とし、Tylmannは6mmを必要とすると報告している。

 

④印象撤去時期

製造者による印象材の指示撤去時期がかなり早いことは、すでに弾性的性質

の経時変化から指摘されており、弾性的性質が充分に発揮される時期

(初期硬化から2分後)まで印象を保持すべきである。

また、トレー挿入が完了したら、トレーを動かさないように、硬化時間内には

トレーが動揺しないように、加圧しないで位置を保持することも重要。

 

⑤印象撤去法

アルジネート印象して得られた歯型の寸法変化を検討した総山は

「印象撤去時の変形の原因として、最も痛切に感ぜられたのは

吸着抵抗による変形である」と述べた。

印象撤去速度と残留ひずみとの関係では、撤去速度が小さくなると

残留ひずみは大きくなるので、印象の撤去は、

可及的に咬合平面に垂直な方向で一気に行う。

 

 

ロールワッテを歯肉頬移行部に入れ水分を含ませ、水分を押し出しながらトレーを外す

 

 

印象の変形はアンダーカットの大小にも大きく影響され、

隣在歯のアンダーカットの影響も大きく、支台歯と隣在歯の歯間部に

はさまれた印象材の狭小な部分が印象撤去後に永久変形を残す。

印象の撤去時に歯間部にある印象材が隣在歯の最大豊隆部を通過する際、

近遠心的には圧縮力を受け、頬舌的には引張りを受ける結果生ずる。

(近遠心径に比べ頬舌径が大きくなる傾向)

歯牙の豊隆や歯軸方向の相違によるアンダーカットは印象撤去時に

陰圧や摩擦とともに大きな応力が加わり、印象が撤去方向へ

引っぱられるようになり、応力が緩和されても印象の変形の原因となる、

印象材の層を厚くし内部応力を減少させ、

印象撤去速度を速めることである程度まで

アンダーカットの影響は防げるので、

印象材が薄くなることは極力避けることが重要(保持の際に加圧しない)

 

 

 

鼓形空隙のアンダーカットはブロックアウトしておく

 

対合歯列は比較的安易に印象され模型製作が行われていて、

その結果として両歯列模型間には寸法変化に差異が生じ、

この差が咬合の高さに影響を及ぼす。

印象の高さ(垂直的長さ)が増すと印象面積が大きくなり

撤去力は増加し、撤去方向の偏位や撤去時間の延長が生じる。

対合歯列は歯牙の最大豊隆部を越えないように浅めにすれば、

印象材がアンダーカットに流入する量も減り、

極力均一な厚みの印象材をえられ、印象撤去時に応力が一部分に

集中するのを防止するとともにトレーへの保持をより確実にする。

 

 

対合歯だからと安易に考えず、

トレー保持の際は加圧せず、印象材の厚みを維持し、

深くとりすぎないことは容易に改善できるので実施を望む。

 

印象法を改善することによって、咬合器上の咬頭嵌合位を

口腔内での咬頭嵌合位へある程度まで近づけることはできるが、

各歯牙が口腔内でもつ動揺量を模型上に表現することはできない。

上下の歯列が接触した状態、軽く咬合した状態、強く噛みしめた状態、

どういう状態にある歯列を模型に表現すべきか、目的を見定め、

それに対して合致する模型の製作法を考えていかなければならない。

 

 

歯の健康、美しさを保つには、

定期的なクリーニングがとても大切です

ぜひタニダ歯科医院で定期健診を。

ご来院お待ちしております。

齲蝕の修復

こんにちは、川村です。

今回は、身近なテーマにしてみます。

 

虫歯の処置といっても進行具合により、治療方法が

変わってきます。(歯髄が保存できる場合)

また、歯の種類や部位により

修復する材料が異なってくる場合があります。

虫歯になったときに歯の形を修復する材料には、

レジン(プラスチックのようなもの)と金属があります。

もし、前歯が虫歯になったとき

使う材料はどれでしょうか?

基本的に金属は見た目の問題で使えないので、

レジンを選択します。奥歯の場合、虫歯の場所・

大きさ・深さにより金属を選択したりレジンを

選択したりします。

特に歯と歯の間に虫歯があったときは、強度的な問題から

金属修復(一部レジンのつめものを選択することもあるが、

強度的に劣る)を選択することが多いです。

 

手順としては、先ず虫歯の除去です。

虫歯を取るとき、主に3種類の器具機械を

使うことが多いです。

機械で取ることもありますし、

手用の器具を用いて虫歯をとることもあります。

 

虫歯を取り終わったら形を整えます。

比較的限局した小さな虫歯であれば、

金属の詰め物ではなく、レジン(樹脂)の

材料で修復を試みます。

形を整えたら、レジンの場合は

直接口腔内で修復していきます。

 

①前準備

基本的に水分が付着、混入してしまうと、

レジンの性質が悪くなってしまいます。

歯の周りにロールワッテを置いたりして、

水分が修復面に入らないようにします。

「口を開けたままにしてください」と

言われたことがあると思います。

口を閉じてしまうと歯の表面に唾液が混入してしまい、

操作がやり直しになります。

なので、もちろんうがいも出来ません。

 

②表面処理

歯とレジン(樹脂)は別の性質の物になります。

何もしないで接着することはありません。

必ず表面処理をすることになります。

表面処理剤を歯の表面に塗布します。

表面処理剤により歯質表面が脱灰されて

コラーゲン繊維を露出させることにより、

コラーゲン繊維に表面処理剤が浸透するようになります。

 

③レジンを流し込む

歯の表面にレジンを流し込みます。

底の方からゆっくりとレジンを流し込みます。

歯と歯の間にレジンを流し込む際には、隣の歯と

くっつかないように、仕切りを入れてから

レジンを流し込むこともあります。

流し終われば、光で固めます。1回で

流し込むこともあれば、分けて流し込むこともあります。

 

④形態修正

最後に形を整えます。

かみ合わせを確認にして、高ければ修正します。

 

レジンの材料は、基本的には歯に接着しません。

表面処理をして歯に貼り合わせているような

感じになります。なので、かみ合わせの所だったり、

力がかかるところでは外れること、欠けてしまうことも

あります。その場合は、

再度レジンをつめたり、金属で修復に変えたりします。

旅行前に要対策!突然痛む「気圧性歯痛」とは?

 

こんにちは。院長の谷田です。

7月に入るといよいよ夏本番。
旅行やキャンプ、マリンスポーツといった
レジャーがたくさん楽しめる季節です。

 

日ごろの疲れを癒やすべく、
お子さんの夏休みやご自身の休暇に合わせて、
計画を立てている方も多いのではないでしょうか?

 

しかし、そんなせっかくの「楽しみ」
突然の「歯の痛み」に悩まされては台無しです。

 

むし歯や歯周病にも注意が必要ですが、
実は『気圧性歯痛(きあつせいしつう)という、
旅行中だからこそ起こりやすい歯の痛み
が存在します。

 

 

 

 

◆飛行機に乗ると起こりやすい症状

 

飛行機が離陸する際や着陸するときに
「耳がつまる、痛くなる」といった症状が
出る方もいらっしゃいます。

 

これは、機内の気圧が変化することで、
鼓膜の内側と外側で
「気圧の差」が生じてしまうためです。

 

 

こうした
「飛行機に乗った際に起こりやすい身体の異常」は、
ほかにも「お腹が痛くなる」
「気分が悪くなる、吐き気を催す」
といったものもあり、
航空会社の案内でも注意喚起されています。

 

そして、そのなかには
「歯痛」もしっかりと紹介されているのです。

 

 

 

 

 

◆「気圧の変化」が歯痛の引き金に

 

飛行機に乗ると歯が痛む原因は、
耳のときと同じく「気圧の変化」です。

 

皆さんは、機内に持ち込んだスナック菓子が、
次第に膨らんでいくことがあるのはご存じでしょうか?

 

これは、飛行機の高度が上がって周囲の気圧が低くなると、
「袋の外側から抑える力」よりも、
「内側の押し返す力(圧力)」のほうが
強くなるためです。

 

実は、「飛行機に乗ると歯が痛む理由」も
これと同じです。

 

歯の内側には
「歯髄腔(しずいくう)という
神経の詰まった空洞があります。

 

気圧が下がるとスナック菓子の袋と同じように、
内側の圧力のほうが強くなり、
歯の痛みを引き起こしてしまうのです。

 

 

 

このような気圧の変化によって生じる歯痛を
『気圧性歯痛』といい、
飛行機だけではなく、登山やダイビングなどでも
起こりやすいと言われています。

 

 

 

 

◆楽しい旅行やレジャーの前に歯科でチェック!

 

特に、むし歯や治療中の歯は、
気圧性歯痛が発生する可能性が高くなります。

 

もし、これから旅行やレジャーへ行くにも関わらず、
治療が必要な歯や、治療中の歯を放置している方、
また「しばらく歯科を受診していない」という方は、
楽しい思い出を作るためにも、
事前に歯科で検診を受けておくことを
おすすめいたします。

 

 

 

 

 

当院では、
皆さまのお口に関するお悩みを解決できるよう
スタッフ一同、全力で治療に取り組んでいます。

 

「旅行前に治療を終わらせたい」などのご希望があれば、
精一杯サポートさせていただきますので、
いつでもお気兼ねなくご相談ください。

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE

口の中に水ぶくれ?〜粘液嚢胞について〜

こんにちは。歯科医師の村重です。夏も本番という感じで、

日ごとに暑さが増していますね。子供の頃は夏の方が日が長く、

遊べる時間が多かったので好きでしたが、今はダメですね(笑)。

暑さに負けずに頑張っていこうと思います。

さて、みなさんは”口内炎が治らない”、

“水ぶくれが口の中に何度もできる”といった経験をしたことはありませんか?

それはもしかすると「粘液嚢胞」という疾患かもしれません。

口の中には「大唾液腺」と「小唾液腺」と呼ばれる唾液の生成機関があります。

大唾液腺は耳下や顎下・舌下、

小唾液腺は口腔粘膜やのどの粘膜などに存在しています。

小唾液腺からは細い管が無数に出ており、

管を通じて唾液が口内に分泌され、口の中の粘膜を湿らせています。

この唾液腺から出ている管が傷つくと、詰まったりもれたりして、

唾液が正常に分泌されずに粘膜の下に溜まってしまうことあります。

これが「粘液嚢胞」と言われています。

その原因としては、誤って唇や頬の内側などを噛んでしまったり、

ぶつけてしまったり、外傷性の場合が多いです。

歯並びが悪い人や口内炎の患者さんは、粘液嚢胞にかかりやすい傾向があるとされています。

また、唾石がある場合にも、粘液嚢胞が発生しやすくなると考えられています。

そうして出来た傷が治るときに、

唾液を出す管が詰まってしまうことによって粘液嚢胞が生じます。

下唇を噛む癖なども粘膜を傷つける原因となるの好発部位は下唇ですが、

唾液腺がある所はどの部位にもできます。

 

 

粘液嚢胞は潰れて治ってしまう事もありますが、

繰り返していくうちに繊維化して硬くなり、丸い形になってだんだん大きくなってしまいます。

治療法としては、前述のように自然に治ることもあるため、

粘液嚢胞を生じたばかりであれば 暫く経過をみるのも良いのですが、

自然治癒しない場合には治療が必要になります。

切開などで内容物を出しただけでは 一時的に小さくなっても再発するため、

嚢胞だけでなく原因になった小唾液腺も摘出します。

術後は、多少腫れます。予後は、取り残しをすると再発することがありますが、

悪性化することはありません。また再発を予防する為に、

悪い習癖(咬唇癖、吸唇癖)などがあればその改善や、

のう胞部に接触する歯や、かぶせ物の鋭い角があれば除去して再発防止することも大切です。

 

状態によっては提携市中病院等に紹介させてもらうこともありますが、

気になる症状がある方は一度診察にお越しください。