タニダ歯科医院ブログ

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西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

訪問歯科診療と診療報告

こんにちは。

訪問歯科医師の村山です。

訪問歯科診療を受けられる方は

医療保険だけでなく介護保険も

必要とお伝えしてきました。

これは介護を必要とする高齢者などが

それぞれの能力に応じ自立した

日常生活を営むことができるように、

必要な保健、医療、福祉サービスを

提供するものと定義されています。

〈(介護予防)居宅療養管理指導〉

居宅の要介護・要支援者に対する

療養上の指導は医療保険ではなく

介護保険が優先する。

歯科医師または歯科衛生士は、

要介護者(要介護1〜5)には

居宅療養管理指導を、

要支援者(要支援1・2)には

介護予防居宅療養管理指導を実施する。

(介護予防)居宅療養管理指導とは、

歯科医師または歯科衛生士が、

通院困難な患者(居宅のみ)に対して

計画的、継続的な歯科医学管理に

沿った指導やアドバイスを

することによって、患者の療養生活の

質的向上を図ることである。

 

・歯科医師が行う

(介護予防)居宅療養管理指導

歯科医師が通院困難な患者に対して

訪問歯科診療を実施し、計画的、

継続的な歯科医学管理の下に、

①ケアマネージャーなどにケアプランの

作成に必要な情報を提供する

(患者の同意が必要)、

②患者および家族に対して

居宅サービスを利用するうえでの

留意点、介護方法などの指導や

アドバイスをする。

なお、

歯科医師は訪問歯科診療の結果から、

患者の疾病の状況や歯科衛生士が

実施する療養上必要な実地指導内容、

訪問頻度などの具体的な計画を作成する。

・歯科衛生士が行う

(介護予防)居宅療養管理指導

医療機関に勤務する歯科衛生士が、

訪問歯科診療をした歯科医師の指示を受け、

その訪問指導計画に沿って患者の居宅を

訪問する(歯科医師の訪問から3ヶ月以内)。

療養上必要な患者の口腔内の清掃や

有床義歯の清掃に関する実地指導を実施し、

その内容を記載した管理指導計画を

患者または家族に情報提供する。

管理指導計画の作成にあたっては、

歯科医師、歯科衛生士が共同で患者の

口腔衛生状態や摂食・嚥下機能を

考慮したうえで、スクリーニングや

アセスメントを実施する。

また患者の口腔内の状況は定期的に

記録(モニタリング)するように努める。

 

(介護予防)居宅療養管理指導には上の

「情報提供書」を伴います。

訪問診療時にいつもご家族様や

ケアマネージャーの立会いができるとは

限りません。

私達は診療内容や留意点を報告書に

記載し診療を終えますので

報告書をご覧になってみて下さい。

施設に入居されている方の場合は

月に1度、まとめて報告書をご家族様、

もしくは診療申込みの代表者様へ

郵送しております。

こんにちは。歯科医師の森岡です。

最近予防の意識が高まり、

歯科でも定期健診の受診率が高くなってきています。

しかし、それでもまだ日本人の歯科における

定期健診受診率は他の先進国に比べて低いという記事をよく見かけます。

本日はそんな日本人の歯を失う原因と失わないためには

何をすべきかとういことをお伝えさせていただきます。

 

まずは歯を失う原因からお話しします。

歯を失う原因の第3位は「歯の破折」です。

歯の破折原因となるものに事故などの外傷もありますが、

他にも食いしばりや歯ぎしり、

そのダメージを負った歯で硬いものを噛むことによって割れてしまう、

つまり自分の歯で割ってしまう可能性もあります。

しかし健康な歯というのは割れることは非常に少ないのです。

大多数は神経をとっていたり、大きな虫歯治療の既往があったり、

歯の残っている部分が薄くなり割れることがほとんどです。

特に歯の神経の治療をしている歯は神経を取ることで

中身が空洞化しもろくなってしまうので要注意です。

 

第2位は「虫歯」です。

虫歯は中等度以上にならないとしみるなどの症状が出にくいので、

発見が遅れてしまうことが多くなります。

虫歯が原因で歯を大きく削った場合や、

虫歯が歯を支える骨の近くまで進行している場合は歯を抜く適応になってきます。

 

特にかぶせ物の中などで虫歯が進んだケースでは

症状がないため気づきにくく、

被せ物を外してそのまま歯を抜かなければならないということが起こりえます。

 

そして第1位は皆さんの予想通り「歯周病」です。

歯種病は「Silent Disease」と言われるように

自覚症状がほとんどないのが怖いところです。

歯周病によって歯がぐらぐらする、歯茎が腫れる、

咬みづらくなるなどの症状を自覚したときは既にかなり進行している状態です。

特に歯が揺れるほど周囲の骨が失われているケースでは

歯を残すことが難しくなることもあります。

 

それでは歯を失わないためには何をするべきか、

スウェーデンなどの歯を多く残している先進国などと

比べて日本は何が違うのか、

それはやはり定期健診の受診率です。

定期健診に行くだけで歯を残せる確率が

かなり高まりご自身の歯でお食事をしていただけるようになります。

スウェーデンでは80歳で平均20本の歯が残っているといわれます。

そして定期健診の受診率は90%以上です。

日本人の受診率も向上していますが、

まだまだ遠く及びません。

日本には健康保険という国民皆が一定の医療を安価で受けられるという

素晴らしい制度があります。

しかし、その分予防や健康に対しての意識が低くなってしまいがちのようです。

歯を失ってお食事を楽しめなくなってしまう前に、

しっかり定期健診を受診し、

ご自身の歯を守っていきましょう。

私たちもそのお手伝いをさせていただきます。

 

知らぬ間に骨が溶ける?喫煙者のお口リスク

 

こんにちは。院長の谷田です。
年末年始の準備でバタバタと忙しいこの季節。
その中でも、恐らく皆さんも行う大掃除ですが、
もともとは12月13日になると行われていた
「すす払い」という行事が由来となっており、
「正月事始め」の一環として
新年を迎えるための習慣だったそうです。

 

そんな年に一度の大掃除ですが、
実際には日頃からこまめに掃除をしていれば、
手間も時間も少なく済みます。

 

そしてそれは、歯のお掃除も同じこと。

 

実は、普段からお口の中をきれいな状態にできていないと、
お口の中の細菌がどんどん増え
『歯周病』や『むし歯』のリスクが確実に高まります。

 

特にタバコを吸う方は、
『歯周病』に対して十分な注意が必要です。

 

そこで今回は、
タバコとお口の関係についてお話したいと思います。

 

 

 

◆気づいたときにはもう手遅れ

 

歯周病を「ただ歯ぐきが腫れるだけの病気」
と考えている方がいらっしゃいますが、
それは大きな間違いです。

 

歯周病は
歯と歯ぐきの間に歯周病菌が入り込み、
腫れ出血を伴いながら、
やがては歯を支える骨を溶かしてしまう
恐ろしい病気です。

 

 

骨が溶けてしまうと、
当然それに支えられていた歯は抜けてしまいます。

 

実は、歯が抜けてしまう原因のNo.1は、
「むし歯」ではなく
「歯周病」なのです。

 

 

歯周病で歯を失う原因としては
「自覚症状の少なさ」が挙げられます。

 

唯一とも言える自覚症状は「歯ぐきの出血」。

 

もし、出血がいつまでも続いているようだと、
歯を支えている骨が溶け始めている可能性が高いので、
今すぐにでも歯科に相談してください。

 

 

 

ところが、

 

そんな唯一の自覚症状とも言える
「出血」すら気づかなくさせるのが「タバコ」です。

 

 

タバコに含まれる有害物質は、
歯ぐきの血流悪化を引き起こし、
出血しにくくなるため
歯周病に気づきにくくなってしまうのです。

 

 

それだけではありません。

 

血流が悪いということは、
細菌と戦う力が衰えることを意味しますので、
歯周病菌がどんどん増えていきます。

 

 

「ようやく気づいたころには、
もう骨がすっかり溶けてしまっている」

 

喫煙者にはこうしたリスクがあることを
しっかり覚えておいてください。

 

 

 

 

◆全身疾患につながる可能性も…

 

このように、タバコは歯周病を悪化させますが、
歯周病の悪影響は口腔内だけではありません。

 

歯ぐきから侵入した細菌が血管に入り、
全身にまわることで、
・心臓疾患
・脳血管疾患
・認知症
・糖尿病
・がん
・早産
・低体重児など、

様々な病気に関わっていることが知られています。

 

 

このように、タバコは肺がんや歯周病だけでなく、
全身疾患を悪化させる引き金になり得るのです。

 

 

 

 

 

◆禁煙は歯の治療に大切なこと

 

「自分はもう歯周病になってしまったから
関係ない!」

と思われた方も、まだ遅くありません!

 

ある程度進行した歯周病にも禁煙は有効なので、
ぜひチャレンジしてみましょう。

 

禁煙をすると歯ぐきの状態が回復して、
歯周病のリスクが下がります。

 

さらに、
歯周病を予防することが全身疾患の予防になり、
ひいては健康な人生をおくることにもつながっていきます。

 

 

 

 

 

また、喫煙をしている方は、
自覚症状が少ないため、
必ず
定期的に歯科で検診を受けてください。

 

検診では歯周病のチェックのほか、
歯周病菌のすみかとなっている歯石を取り除いたり、
歯にこびりついたヤニを取り除いたりすることもできます。

 

疾患の早期発見・予防・見た目の改善など、
様々なメリットがありますので、
ぜひ定期的なご来院をお待ちしております。

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE

上顎洞炎

こんにちは、歯科医師の池田です。

 

どんどん寒くなってきていますね、

そのため体調管理が難しくなっているなってきて

いますが、鼻炎などの症状が続くと歯の方にも

影響がでてくる病気を今回はお話ししようと思います。

上顎洞炎という病気があり、

これは鼻腔の炎症が上顎洞に拡がる

ことによって起こります。

風邪もそうですが、花粉症などの

アレルギー性鼻炎や蓄膿症などが

続くと鼻腔の炎症が上顎洞に拡がって

いきます。

上顎洞は、顔の骨にある空洞(副鼻腔)の

ひとつで、頬骨と歯の間にあります。
奥歯にかなり近いため、噛んだり、

響くようなこと(走ったり)をすると歯に

痛みがでます。

これは上顎洞から歯に炎症が

広がっているため、歯に原因は

ないのですが歯に症状がでてきます。

このような場合には、耳鼻科での治療が

メインとなり上顎洞炎が治ると奥歯の

痛みも治まっていきます。

 

 

逆に歯が原因で上顎洞炎を

起こすこともあります。

歯性上顎洞炎といい口腔内で

発生した炎症・感染症が上顎洞に

波及することです。

主に上の奥歯が原因になります。

歯に細菌がわるさをする状況では、

近くに存在する上顎洞にまで細菌が

広がってしまうことがあります。

その結果、上顎洞にも炎症が

引き起こされ膿が溜まるようになりますが、

こうして発症するのが歯性上顎洞炎です。

 

歯性上顎洞炎は、上顎洞炎に対する

治療のみで完全に治すことは難しいです。

上顎洞炎の治療を対症療法的な位置付けで

行いつつ、根本的な原因となっている

口腔内の病変に対する治療を行うことが

重要です。

すなわち歯性上顎洞炎の治療は、

口腔内と上顎洞との両方に対して治療を

行うことが必要です。

 

 

口腔内の治療は原因となっている

歯の病変を特定することが重要です。

原因となっている虫歯や歯周病が

ある際には、抜歯を含めて歯科的な

治療を行うことが必要です。

病変によって治療法が変わってくるため、

実際に抜歯を行う必要があるかどうかを

含め病状を正確に判断して治療法を

選択していきます。

 

上顎洞の炎症に対しては、

抗生物質の使用、膿のドレナージ、

上顎洞の洗浄などが行われます。

使用する抗生物質としては、

それまでの経過や原因となっている

菌などの情報をもとに、

ペニシリン系などを

選択することになります。

 

歯性上顎洞炎が続くと

膿が溜まっていき骨を溶かしていきます。

口腔内と上顎洞の間にある骨を

溶かしてしまうので、口腔内と上顎洞に

穴があき繋がってしまうことがあります。

ここまで炎症や膿が溜まってしまうと、

歯の治療だけでは改善せず、

上顎洞に対しても外科的な治療が

必要になってきます。

 

急性の場合には、歯の痛みに続いて、

悪臭を伴う膿を含む鼻汁や頬部の

痛みがでます。

慢性の場合には、

歯に膿がたまっていても痛みが

少ないため気付きにくくなっています、

そのためレントゲン写真を撮って

気付く場合もあります。

 

定期的にレントゲン写真を

撮ることで、前の写真と比較し、

膿がたまってきているのか、

骨が痩せてきていないかを

チェックすることが大切です。

特に慢性の場合には、症状が

出にくいため定期健診などの

レントゲン写真が重要になってきます。

定期健診の際、レントゲン写真を

撮らせてもらいチェックをしていますので

気になる方は気軽に質問してくださいね。

歯茎下がりによる知覚過敏