2023/06/22
こんにちは、歯科医師の秋田です。
梅雨入りしてからだんだん気温も上がり夏模様になってまいりました。
茹だるような暑さと共に疲れも溜まってまいりますのでお体に気をつけてお過ごしください。
さて、そんな疲れが溜まった時に歯茎が
腫れぼったくなったり痛みを感じることはありませんか?
原因は様々ありますが、今回は智歯周囲炎についてお話させていただきます。
まず、智歯とは親知らずの事です。
なぜ親知らずと呼ばれているかと言うのは諸説ありますので気になる方は調べてみてください。
智歯周囲炎とは、智歯が埋まったままで生えてこない場合や、
生えてきたとしても傾いていたり、
歯の一部が見えていてもそれ以上十分に生えててこない場合があります。
智歯はいちばん奥に位置するために歯磨きがしにくく不潔な状態となるため、
むし歯や周囲の炎症を引き起こしやすくなり、
智歯周囲の歯ぐきの痛みや腫れ、出血や膿が出る事が主な症状で、
症状がすすむと腫れは頬や首のあたりまで広がったり、
口が開きにくくなることもあります。
対処法としては、炎症のおきている歯ぐき周囲の洗浄や抗菌薬の投与をしますが、
ほとんどの場合再び汚れが溜まると痛みが再発します。原因治療としては、
抜歯をして原因を除去することが必要となります。
診療をしていると様子を見られる方が多いように見受けられますが、以下
・智歯が上下共に正常に生えてかみ合わせがあり機能している。
・現在既に智歯をブリッジの土台として利用している。
・奥歯(第一、二大臼歯)を抜歯する必要があり智歯を移植歯として利用できる。
の場合は積極的に抜歯しませんが、
その他の場合においては抜歯を検討されてはいかがでしょうか?
最後に余談にはなりますが、我々歯科医師はPell-GregoryやWinter分類
というものを用いて難易度を決定していると記載されているサイトもありますので
参考までに調べてみても良いかもしれません。
しかし、あくまでも私の考えですが、
上記2つの分類はその智歯がどこにあるのかなどを言葉で表現するために用いてるような
イメージを持っております。実際のところは患者様の年齢、
既往歴(持病や手術歴)、服薬状況、歯根形態、
等多岐にわたる情報を個別に精査し手術しております。
その上で抜歯適応かどうか、
専門の医療機関への紹介が必要かどうかなどについても個別に判断しますので、
気になられた方はお気軽にご相談ください。
2023/06/21
こんにちは。院長の谷田です。
早いもので、1年の半分が経ちましたね。
この半年間、 多くの方々にご来院いただき、その分たくさんの笑顔に触れることができました。
本当にありがとうございます。
1年の後半も皆さまの歯の健康を守るため、 スタッフ一同、精いっぱい努めてまいります。
さて、当院では皆さまにより良い治療を提供できるよう、
ドクターによる症例検討会を行っております。
いろいろな症例を通して、常に適切な治療が提供されているかどうかなど、医師たちの事例を用いながら、新しい課題や問題点などを話し合っています。
症例によっては歯科衛生士も自主的に参加してくれています。
当院のチームワークが発揮され、活発な議論も多く、毎回たくさんのことを学び吸収してくれています。
彼女たちの自主性と専門性は、日々の口腔ケアから予防指導、そして定期的なクリーニングまで、当院のサービスをより高品質なものにしています。
やはり自主性を伸ばせる教育体制を院内で整えることは大事だなと改めて実感です。
今後もこういった勉強会を通して、皆さまに質の高い歯科治療を提供できるよう努めてまいります。
今後とも当院をよろしくお願いいたします。
タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE
2023/06/15
こんにちは歯科医師の法貴です。
梅雨に入り、天気がすぐれない日も多くなりましたが
体調には気をつけてください。
今回は小児期のライフステージに応じた、
機能と歯列・咬合の口腔管理についてお話しします。
哺乳・離乳期からの口腔機能の発達不全は、
育児のうえでの利便性とも関係し、
「噛めない、噛まない、飲み込めない」などの
咀嚼機能の未発達につながります。
これらは歯肉炎、虫歯、不正咬合とも大いに関係するとともに、
その後の生活習慣病ともかかわります。
口の機能が発達しないと将来どんなことがおこるのでしょうか?
口の機能が発達しないと、歯列の上下顎のアーチフォームは崩れ、
上下の歯は正常な機能を営むことが難しくなり、
代償的な運動によって、歯や顎関節に負担をかけることになります。
これらによって日常生活においては、食べる喜び、
話す楽しみなどの生活の質が低下します。
これらを防ぐために乳児期から学童期にかけて、
良好な成長発育及び適切な口腔機能を獲得することが重要です。
口腔機能の発達を支援し、向上させることは、
健康長寿の一助となり、また人生の質を向上させることになります。
口腔機能は本来、遊びや食事、家庭の育児環境や考え方などの
日常生活を反映して発達します。
口腔機能に問題がある症例の多くは、
特に低年齢児ほど、生活要因に関わることが多く、
その際、正しい咀嚼と嚥下の為には、
鼻呼吸や全身の姿勢、口唇と舌の姿勢位が重要になります。
口腔機能は機能と歯列・咬合の両者が揃って発達します。
これを阻害する口腔の過敏や、歯の萌出遅延、
舌小帯や上唇小帯などの形態異常、虫歯がある場合には、
機能への対応の前に器質的な対応を優先します。
しかし、学童期以降で機能不全によって歯並び、
噛み合わせがすでに乱れて、舌房が縮小することで、
口唇、舌、頬によってなされる口腔機能を
さらに障害している場合には機能的対応に先立ち、
器質的対応として歯科矯正が優先されることもあります。
口腔機能は位置の問題と機能の問題に分かれます。
位置の問題に対しては、
「口唇閉鎖して鼻呼吸」「舌は口蓋に挙上して安静にする」
これらを無意識下にコントロールできるようにすることを
最終ゴールとしてトレーニングを行います。
機能の問題については、食べる、飲むことに関して、
正しい捕食・咀嚼・嚥下動作について、
確認と学習を行う必要があります。
何かわからないことがあればいつでも相談に来てください。